人事異動を拒否したら、その会社で働くことはできないの?

今回は「人事異動を拒否したら、その会社で働くことはできないの?」という悩みにお答えします。

現在、コンタクトレンズの店舗スタッフとして働いています。新卒で入社して、ずっと店舗スタッフでしたが、人事部への異動の打診があって悩んでいます。

悩んでいる理由は、もともと接客が好きで入社したからです。できればお客様と接する仕事を続けたいです。

また、人事部となると本社勤務になるため、現在住んでいる場所からは通えなくて、引っ越さなければなりません。引っ越しも大変ですし、引っ越し費用も払いたくありません。誰も知らない土地に一人で行くことにも不安があります。

正直、人事異動を拒否したいのですが、拒否しても同じ会社で今までのように仕事を続けることはできるものでしょうか?

[相談者:23歳♀/コンタクトレンズ販売/販売スタッフ/入社3年目/年収300万円未満/独身]

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回答1:打診レベルなら、はっきり自己主張して断ってOK

結論から言えば、異動を拒否して、「現場でしっかり頑張りたい」と主張して問題ありません。なぜなら、今回は打診レベルの話だからです。人事担当としては「異動を検討しているのだけれど、(あなたの)気持ちはどうだろうか?」といった確認をしている段階です。

そこで「接客が好きで、今の仕事に満足しています。異動したい気持ちはありません」とはっきり主張すれば、人事は他の候補者を探します

もし、「それでも人事部に来てほしい」と強い要望を受けたなら、一度素直な気持ちで理由を聞いてみてください。今後、あなたにどんな成長を期待しているのかを知ることで、キャリアアップの大きなチャンスを掴める可能性があります。

異動理由を聞いても、現場に留まりたい気持ちが変わらなかったなら、再びはっきりと現場に残りたい旨を主張すれば大丈夫です。

人事とキャリアアドバイザー両方の経験をした私の経験上、「優秀」と評価されていない社員が人事部への異動を打診されることはないからです。異動の拒否を理由に、わざわざ優秀な社員を退職に追い込むことは、ありえません。

よって、今回ははっきりと異動を拒否して、このまま現場で働きたい旨を伝えてみてください。

回答2:正当な理由がないと人事異動を断るのは難しい

いきなりの人事異動って戸惑いますよね。同じ会社で30年以上勤めてきた私の考えとしては、そんな人事異動はチャンスと捉えて、色々な業務や立場を経験することをおすすめしたいです。

というのも、私も転勤を含めて、何度も異動辞令を受けましたが、すべて受け入れてきたからです。これまで経験したことのないくらい忙しい職場や、グループ会社への出向もありました。異動はいつも不安だらけでしたが、新しい気づきや楽しい出会いもたくさんあって、良い経験になりました。

そもそも、人事異動は、雇用契約で仕事内容や勤務地が限定されていない限り、正当な理由なく拒否はできません

正当な理由とは、異動することで労働者に大きな不利益が発生する場合です。例えば、育児や両親の介護などで自宅を離れることができないのに、引っ越しを伴う異動を命じられた場合です。

一方で、「引越し作業が大変だから」「誰も知らない土地に行きたくないから」など、自己都合な理由だと断るのは難しいです。「お客様と接する仕事を続けたいから」でも、会社側が「正当な理由」と判断してくれる可能性は低い気がします。

人事異動は単なる所属部署の変更ではなくて、社員の育成や昇進、長期的な雇用の維持など、会社としても「正当な理由」を元に配置転換を行なっているからです。現状と同じ仕事がこの先長く続くとも限りません。

結局のところ、人事異動は自己成長につながる経験を積めるいいきっかけですので、色々な勤務地や職種を経験してみてほしいです。

回答3:上司や店長から、現場理由で拒否してもらう

やりがいを持っている仕事からの異動だけではなくて、引っ越しも伴うとなると本当に悩ましいですね。そして、人事部への異動となると、断るのにも勇気がいりますよね。

人事異動を拒否するには、上司もしくは店長から「現場が困る」などの理由で拒否してもらうことをおすすめします。なぜなら、人事異動を拒否するには「個人的な理由」よりも、「責任者による組織や現場の理由」にしたほうが有効だからです。

これは、私が人事マネージャーとして異動を検討する会議に参加したときに、異動については個人的な理由よりも、組織や現場の要望などの理由のほうが重視されていたことを見てきた経験によるものです。

上司や店長は、頑張っているメンバーの異動の打診を快く思いません。相談者さんは現在の接客業務に前向きに取り組んでいることから、周りからの評価も高いものと思われます。

ですので、上司や店長に「引き続き、接客の仕事を頑張ってしていきたいから異動をしたくない」と伝えることで、現場のために相談者さんの人事異動を拒否するように動いてもらえて、拒否できる可能性が高くなります。

ということで、望んでもいない人事異動を拒否する場合は、上司に相談して、組織や現場の理由で異動を拒否してもらうことをおすすめします。

回答4:人事異動のプラス面に目を向けて、前向きに考える

「人事異動を拒否したい」とのことですが、原則、拒否はできません。というのも、多くの会社では、「業務の都合上、異動を命ずることがあり、社員はこれを拒むことができない」と就業規則に明記していて、私たち社員は、人事異動を前提に働いているからです。

「この仕事がしたいから」と会社に入って数年後に異動になったとしても、「約束が違う!」とか「横暴だ!」とは言えないのです。

ただし、例外もあって、「子の養育」や「家族の介護」といった家庭の事情があれば異動の撤回も可能です。しかしながら、今回の「引っ越しに費用がかかる」「知らない土地が不安」といった個人的な事情では拒否は難しいと考えます。そこで、「拒否」ではなく、「受け入れ」に気持ちを切り替えてはいかがでしょうか。

販売スタッフから本社勤務への異動は、一般的に「栄転」に当たります。本来、喜ばしいことです。働きぶりを高く評価されたか、将来を嘱望されたのでしょう。人事異動をマイナスに捉える人は多いですが、「会社の期待に応える機会」「新しい仕事にチャレンジできる」といったプラスの要素もあります。

なぜ自分に白羽の矢が立ったのかを考えて、自分の仕事の領域を広げるチャンスとして前向きに受け入れてほしいです。

それでも現場の仕事にこだわるなら、「数年後、現場復帰の可能性はあるか」「本社の水が合わなかったら戻してくれるのか」といった要望を伝えておくことも手ですが、冒頭でお話ししたとおり、原則、人事異動は拒否できません。

マイナス面ではなくプラス面に目を向けて、新しい仕事にチャレンジすることは自分の仕事の領域を広げるチャンスとして捉え、前向きな姿勢で臨むことをおすすめします。

回答5:断れる余地のある段階で、上司とよく相談を!

業務だけでなくて生活にも影響が出るとなると、戸惑いますよね。異動の打診の段階であれば断れる可能性がありますので、上司とよく相談してみることをおすすめします。

一般的に、正式な異動辞令の前に内示があります。内示は事例に先立つ本人通知のことで、会社の方針によりますが、1ヶ月~1週間前に行なわれます。さらに、転勤が伴う場合は数ヶ月前に内々示、職種変更など負担が大きい場合は意向確認の打診が行なわれることがあります。

今回は、相談者さまも懸念している職種変更と転居を伴うこともあって、打診があったのだと推察します。

私の会社でも、転居が必要だったり、家庭への影響が予想される場合は、やはり早めに打診を行ないます。意向確認と配慮すべきことの確認をして、準備に必要な費用などを相談して進めることが多いです。

どうしても異動が難しい事情があったり、拒否の意向が固い場合は、業務に支障が出ないように、他の社員への調整が必要になるため、早く打診をするという意図もあります。

ただし、本来は人事異動の辞令は業務命令のため、正当な理由なく拒否できません。拒否し続けると業務命令違反となり、極端に言えば懲戒対象になることもありえますので、一方的に断る話にならないよう注意しましょう。

話し合う際は、接客業務への想い、キャリアプランの考え、転居に関する懸念などを伝えて、建設的な話し合いに努めてみてください。社員へのモチベーションを下げたり、最悪の場合、転職されてしまうことは、会社としても最も避けたい事態ですので、保留となるかもしれません。

また、人事異動には人材育成の意味合いもあるため、上司からの説明で「今後の成長につながる」という前向きな発見もあるかもしれません。さらに、転居についても、手当や補助が得られる可能性もあります。

ということで、断れる余地のある打診の段階で上司と相談しながら、ご自身のキャリアに最善の方法を探してみてください。

回答6:異動に関する契約内容と、引っ越しに関する条件を確認

仕事内容と場所がネックで異動を悩まれているのですね。「人事異動あり」の契約で入社しているなら、基本的に拒否はできません。そのため、今回の異動を前向きに捉えつつ、引っ越しにかかる条件はしっかり確認することをおすすめします。

異動については、契約によって職種や地域が限られている場合と、そうでない場合があります。職種や地域が限られている契約で、その規定を超えた異動の場合は、契約の範囲外となりますので、拒否をすることが可能です。ですが、契約の範囲内の異動でしたら、自己都合で拒否をすることはできません

引っ越しについては、会社都合での異動でしたら、会社側が引っ越し代や家賃を補助する場合も多いです。

今回の場合、職種や地域が限られていない契約かと思いますので、基本的に異動を拒否することはできませんが、会社都合の異動ですので、引っ越し代やその他の補助が出る可能性が高いです。まずはそちらを確認しましょう。

そして、本社への異動ということで、今までの仕事ぶりや能力が高く評価されていると言えます。前向きに捉えて取り組めば、今自分が思っているよりも、もっと面白い、やりたいと思う仕事ができる可能性も十分にあります。異動が拒否できないのでしたら、まずは、異動を前向きに捉えて、チャレンジしてみてください。

回答7:私なら、大抜擢の期待に応えてチャレンジする

接客が好きなので人事部への異動の打診に戸惑っているようですね。もし私でしたら、「接客が好きなので店舗スタッフとして働きたい」と気持ちを伝えるだけ伝えてみます。それでも異動の打診があるようでしたら、思い切って異動を決断します。

なぜなら、店舗スタッフから人事部への異動というのは大抜擢だと思うからです。希望すれば誰でも人事部へ異動できるわけではないので、会社の期待に応えてチャレンジしてみたいです。

引っ越し作業や知らない土地での生活を考えると不安になる気持ちも、よくわかります。ですが、思いっきり自分の力を試せるのは20代の今だからこそできることです。家事や育児が中心の私からすると、「うらやましいなぁ!」と思います。

もちろん、結婚・出産をしてもバリバリ働く人はたくさんいますが、配偶者や子供ができると、どうしても自分の事情だけで身軽に動けなくなってしまいます。今回の人事異動は、自分の力を試すいい機会だと捉えてみてはいかがでしょうか。

ということで、思い切って人事部での仕事ににチャレンジしてみることをおすすめします。接客の仕事が好きになったように、人事部での仕事にもきっと何かやりがいを見いだせるはずです。

回答8:夫が2度の人事異動に従って得たメリット

人事異動で思ってもいなかった遠くの本社勤務になりそうで、不満がたくさんあるようですね。でも、現在の会社で今までのように働き続けたいのでしたら、人事異動の拒否はおすすめできません。

なぜなら、人事異動は強い権限で、拒否するには育児や介護などのやむを得ない事情や、異動内容に明らかな悪意のある場合、雇用契約に反している場合でなければ、会社を納得させることは難しいからです。また、毎回人事異動を拒否すれば、評価も下がってしまいます。

なので、人事異動に従う代わりに、会社に自分がやりたい仕事や熱意を訴えて、引っ越し費用の補填や手当などの確認や依頼も忘れずにしてみてください。あらかじめ伝えておくことで希望が通りやすくなりますし、会社の規定があれば引っ越し費用の負担も軽くなる可能性があります。

私も夫の人事異動で、たった2年の間に家族で県外への引っ越しを2回した経験があります。1回目は結婚後まだ1年も経っていなくて、新居に関する出費や新居に合わせて購入した家具や家電もあったのでガッカリでしたし、何より私も転職して1年経っていなかったのでショックでした。

2回目は初めての子供を出産してすぐのタイミングで、子育てや引っ越しに大きな不安がありました。でも、2回とも拒否できるようなやむを得ない事情はなくて、夫が同じ会社でずっと働きたいからこそ異動に従いました。

その結果のメリットとして、夫の評価も悪くなく、2回目の異動後は希望していた育児のための時短勤務も、すんなりと受け入れてもらえました。異動に従ったことで、働き方の希望が通りやすくなったのです

というわけで、今後も同じ会社で働き続けたいと思うなら、先々本当に自分がやりたい仕事を続けるために、会社に希望や熱意を伝えた上で人事異動に従っておくことをおすすめします。

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