派遣社員の働き方。自分に合った職種か見極めるために働くのってアリ?

今やっている仕事が自分の使命とは違うと感じているあなたへ

今回は「派遣社員の働き方。自分に合った職種か見極めるために働くのってアリ?」という悩みにお答えします。

新卒で一般事務の正社員として入社しました。事務職に強いこだわりがあったわけではなくて、「女子なら事務職が無難だろう」みたいな考えでした。

ですが、同級生で専門職に就いた友人と仕事の話をすると、仕事への熱量が私よりもだいぶ高いことに気づきました。「この仕事が好き!」と胸を張って言える働き方をしていて、自分の仕事に対する姿勢に疑問が生まれました。

「事務の仕事は自分の天職と言える仕事なのかな?」「一生やっていきたいと思える職種なのかな?」と自己分析してみたところ、「違う」と思いました。

自分には何が合っているのかを見極めるためには、やはり実際に働いてみないとわからない部分があります。でも、正社員として就職をすると、思っていたのと違うからといって、簡単に別の職種に変えられないのが現実です。

そこで、派遣社員として期間を決めて色々な仕事をしてみることで、自分が本当にやりたい仕事や、向いている仕事を見つけ出せるのではと思いました。自分にあった仕事か見極めるために、派遣社員として色々な仕事に挑戦してみる、という考え方はどう思われますか?

[相談者:22歳♀/電力機器の製作、運営/事務職/入社1年目/年収200万円未満/独身]

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回答1:派遣の仕事だけでは浅い。一歩踏み込んだ業務も経験させてもらう

派遣社員として普通に働くだけでは、自分に合った仕事は見つかりにくいです。派遣社員として働きながら、正社員が行なっている業務にも深く関わっていく必要があります。

なぜなら、派遣社員の業務はサブ業務が中心だからです。正社員と同じ業務を任せられるのはレアケースです。派遣社員は様々な業界・職種を広く浅く知れるメリットはありますが、正社員の業務内容まで深く把握できないデメリットがあります。

そこで、派遣社員として働きながらも、正社員の人たちの働き方にもアンテナを張ってみてください。私なら、正社員の業務を目の前で見るだけでなくて、仕事内容や働き方について直接話を聞いたり、他にも手伝えそうな業務があったら、やらせてもらえるように交渉します。

私はキャリアコンサルタントとして4,500名以上の人の相談を受けてきました。その中で、「やりたいことが見つからない」と悩んでいる人の大半は、圧倒的に「受け身の人」が多かったと感じています。

もっと主体的に動いて、スピード感を持って業務に携わっていけば、自分ができること、やりたいことも早く見つかるはずです。

というわけで、派遣社員として任せられた仕事をこなすだけでは不十分です。「自分にもできそう」「やってみたい」と感じた業務にも挑戦させてもらえるよう動いてみてください。

回答2:派遣社員で職種を転々とするのはおすすめしない3つの理由

私は派遣会社に30年以上勤務していて、派遣で働く人たちをたくさん見てきました。一見すると、「派遣社員になって、色々な職種の仕事をしてみたい」という考え方は効率よく見えますが、私はおすすめしません。理由は3つあります。

理由1.職歴が無駄に増えてしまうから

「色々な仕事に就いてみたい」ということは、裏返しすると「自分に向いてなければ、すぐにやめれば良い」という考え方になります。短期間の仕事を繰り返すことで、結果的に職歴を無駄に増やすことになってしまいます。「すぐに辞める人」のように見えてしまって、転職活動の際に印象がよくありません。

理由2.仕事の本質を掴むのに時間がかかるから

未経験の職種だと覚えることが多くて、戦力になるまでに時間がかかります。「期間を決めていろいろ経験してみたい」と思っていても、短期間では仕事の本質は見えません

理由3.未経験で希望の仕事に就くのは簡単ではないから

そもそも、全く未経験での応募となると、派遣では希望の仕事に就けない可能性も高いです。また、時給や場所などの条件も経験者を優遇されてしまうケースが多いです。

以上のことから、「どんな職種を経験したいのか」、候補を出して絞り込んでから、しばらくはひとつの仕事で頑張ったほうが良いです。

「自分は何が向いているのか?」「未経験でも挑戦させてくれる会社はあるのか?」は、派遣会社に登録すれば、コーディネーターが相談に乗ってくれます。たとえば、「事務は天職ではない」とのことですが、同じ事務系の仕事でも、総務事務や、人事、経理、秘書など、専門性が高い職種を紹介することもあります。

ですので、「期間を決めていろいろ経験してみたい」という軽い気持ちではなくて、一度コーディネーターに相談して、十分に絞り込んだ職種に本気で挑戦してみることをおすすめします。

回答3:短期派遣よりも紹介予定派遣がおすすめ!

結論から言うと、短期派遣の仕事をあれこれするのはおすすめしません。なぜなら、短期派遣の仕事をいくつかやってみる方法はメリットもありますが、デメリットのほうが大きいからです。私が考えるデメリットは以下の3点です。

デメリット1:次の仕事が確約されない

短期派遣の仕事が終わったあと、すぐに次の仕事が決まるとは限りません。すぐに仕事が決まらないと収入が途絶えてしまいますし、働いていない期間もできてしまいます。

デメリット2:正社員で転職するときに不利になる

新卒で入社した会社を一年目で辞めて短期派遣を転々とすると、採用担当者に「飽きたらすぐやめてしまう人なんだな」という印象を与えてしまいます。

デメリット3:短期間では仕事の本質はわからない

短期間だと、どの仕事も責任あるポジションは任せてもらえません。それぞれの仕事の本質的な部分に携わることができなくて、「結局、どの仕事が一番自分に合っているのかわからなかった」という結果もありえます。

これらのデメリットを考えると、短期の仕事をしてからやりたい仕事を決めるよりは、最初に挑戦したい仕事を決めて、その仕事に就くために「紹介予定派遣」を利用したほうが良いです。

紹介予定派遣とは、最長6ヶ月間の派遣就業のあと、派遣先と派遣スタッフ双方の同意が得られれば派遣先の直雇用に切り替わる制度です。(この場合の直雇用とは、正社員のほか、契約社員やアルバイトの場合もあるので、事前に直雇用の条件をよく確認をしてください。)

人材コーディネーターとして勤務していたとき、紹介予定派遣を利用して派遣社員から直雇用に切り替わった人を何人も見てきましたが、「派遣スタッフとして働いている期間に社風や職場環境をよく知ることができたので、安心して直雇用へ切り替えできました」という声を多く聞きました。

「派遣社員から直雇用になる!」という明確な目標もあるので、みなさん意欲的に仕事に取り組んでいましたよ。

ということで、短期派遣を繰り返すのではなくて、目指したい職種や業種を絞った上で紹介予定派遣を利用することをおすすめします。

回答4:転職の前に社内異動を相談してみる。天職があるかも

現在の職種にミスマッチを感じて、派遣社員としてさまざまな職種を体験したいのですね。

たしかに、単発や短期の派遣で契約期間内のみしっかり働いて、仕事のお試しをする方法もあります。ですが、実際に「自分探し」と称してさまざまな業種の派遣を渡り歩いていた友人がいましたが、「いろんなことをやり過ぎて、何がしたいのかわからなくなった。とにかく正社員になりたい」と言っていました。

なので、転職する前に、まずは現在の会社で他部署への異動ができないか相談してからでも遅くありません。

これは、私の経験にも基づいたアドバイスです。というのも、私は社内のジョブローテションで全く別の職種に異動を命じられたところ、意外にも自分に合っていたという経験があるのです。

私はもともとプログラマでしたが、当時勤めていた会社の方針でジョブローテーションが行なわれて、営業事務になりました。最初のうちは慣れない仕事に四苦八苦で、その日その日の業務をこなすのに精一杯でした。

でも、仕事を覚えて自分なりに工夫や改善ができるようになると、仕事へのやる気ややりがいを感じるようになりました。

社内での異動なら正社員のままですし、職種は違っても会社は同じなので社風や会社の方針などは変わらず、転職に比べると環境の違いに大きく戸惑うこともありません。社内での異動は、すんなりと仕事のみに集中できるメリットがあるのです。

というわけで、まずは今の会社で他の部署で別の業務をさせてもらえないか掛け合ってみてください。実は社内に自分にとって天職だと感じる職種がある可能性もあります!

回答5:適職を見つけるために、まずはキャリアデザインを考える

事務職が自分に合っているかを考えるために、自己分析をされたことはすばらしいですね。ですが、自分に合った仕事を見つけるために派遣社員を選択することはおすすめできません。

なぜなら、キャリアデザイン(職業人生の構想・設計)を考えずに仕事をしても、自分に合っているかの判断ができないからです。

相談者さんは「様々な仕事を経験してから見極めていきたい」と考えていますが、すでに大切にしたい生き方や価値観は持っているはずです。その部分を明確にしないと、これから経験する仕事が合っているかの判断を見誤ってしまいます。

では、どのように生き方や価値観を考えていくかというと、充実した人生を送るために「未来像」を考えることが大切です。具体的には、「自分の2年後・5年後・10年後・20年後・30年後」を考えて、そのために何が必要かを考えていきます

これは私がキャリアコンサルタントとして転職支援をしている中で、必ず行なうアプローチです。大切にしたい価値観や将来の目標が明確になれば、数多くの選択肢の中から優先順位を決めることができます。このアプローチを行なって、支援してきた人たちも様々な選択肢の中からから自己決定をして挑戦していきました。

ということで、派遣社員をしながら向いている仕事を見つけるのではなくて、まずは大切にしたい生き方や価値観を明確にして、「未来像」を考えてから派遣社員へのキャリアチェンジを判断することをおすすめします。

回答6:一度派遣社員になると、正社員への転職が難しい

事務の仕事を続けていくことに疑問があって、キャリアを変えるにあたって派遣社員で色々な仕事をしてみることを検討されているのですね。もし、将来的に正社員として熱量を持って仕事をしたいと考えているなら、できれば派遣の仕事は挟まないで、正社員への転職をおすすめします。

派遣社員の働き方はメリットもありますが、デメリットもあります。メリットの一つは、ご質問にもあるように、期間を決めて働くことができることです。また、業務範囲も決められているので、その範囲内で働くことができます。

一方で、デメリットは、一度派遣社員になると正社員への転職が難しいことです。特に同一キャリアではなくて、短い期間で色々な仕事をしてしまった場合、「その職種での業務経験」を求める中途採用の転職では不利になる可能性が高くなります。

また、派遣社員の場合は業務範囲も限られるので、「この仕事が好き!と胸を張って言える、熱量が違う」というような仕事を任せてもらえない可能性も高いです。

ですから、まずは今までの仕事や経験の中で、「自分がどんなことにやりがいを持ってやってこれたか」「どんな環境・仕事だと嫌になってしまうのか」をしっかり分析をすること。

そして、自己分析を元に正社員転職をするほうが、今回の転職の目的には合っていると思います。派遣社員のメリット・デメリットを今一度考えた上で、検討してみてください。

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