転職サイトに登録したら企業からスカウトメールが届いた。普通に応募するよりも選考は有利?

今回は「転職サイトのスカウトメールは選考に有利?応募すべき?」という悩みにお答えします。

転職を考えていて、転職サイトに登録をしています。転職サイトの機能として、「自分の経歴情報を企業に公開すると、スカウトメールが企業から届く」といったサービスがあります。さっそく利用してみたところ、毎日10数件の企業からスカウトメールが届きます。

スカウトメールの内容を確認してみると、2、3日に1回のペースで「定期的」に送ってくる企業があったり、まったく希望職種と異なる募集要項を紹介してくる企業もあります。

フィルターを設定して自動でメールを送っているようにも思えるのですが、普通に応募するよりも選考が有利になったりするのでしょうか?

[相談者:28歳男性福岡コンピューターサービス株式会社/システムエンジニア/入社6年目]

スカウトメール0

回答1:書類選考の通過率は高いけど、面接の通過率は変わらない

人事担当として実際にスカウトメールを送っているので、正直に申し上げます。おっしゃる通り、スカウトメールのほとんどは「年齢」「経験」などのフィルターを利用して対象者を抽出して、その対象者に一括で送っています。

そのため、「一人の人に向けて特別に送っている」というものではありません。ごくまれに一人に向けて送るスカウトメールもありますが、そのメールは「特別オファー」と言って、大量に来るスカウトメールとは別のフォルダに送られる設定になっていることが多いです。

一方で、フィルターで抽出されたということは、「少なくともその企業が今欲しいと思っている最低限の条件には引っかかっている」という見方ができます。そういった意味では、自分で一つひとつ探して条件に合った企業を探すよりは、書類選考の通過の確率は高いと言えるでしょう。

ただし、面接以降は通常の選考と全く同じです。また、大量募集しているような職種でフィルターの設定が曖昧な場合、書類選考で落とされることもあります。

よって、あまり過度の期待をするべきものではありませんが、「通常の応募よりも書類選考の通過確率は高い」という解釈をして行動してみてください。

回答2:直接話をするための「きっかけ作り」の役割

転職サイトに新規登録すると、たくさんのスカウトメールが届きますよね。私の会社でも転職サイトを運営していますが、サイト登録者に送信するスカウトメールは、大きく分けて以下の3つのパターンがあります。

1.転職サイトが自動送信するスカウトメール

求人募集している企業ではなくて、転職サイト(「リクナビNEXT」や「DODA」など)が自動で送信しているメールです。定期的に「配信キーワード(職種名や地域名)」と「案内する求人」を決めて、多くの人に一斉に自動で送信します。機械的にマッチングさせているので、案件とのマッチング率は低いです。

2.転職サイトのスタッフが手動送信するスカウトメール

転職サイトの自動送信ではなくて、転職サイトのスタッフが送っている求人メールです。自分の目で登録情報を確認して、一人ひとりに合った求人案内を付けて、スカウトメールを送ります。自動送信よりマッチングの可能性が高いです。

3.企業の採用担当者からのスカウトメール

私は自社の採用業務も担当しています。その際に、他社さんの転職サイトも利用するのですが、登録者のデータを見て直接スカウトメールを送っています。採用担当者がメールを送っているので、もっともマッチング率が高くて、いきなり面接に至るケースもあります。

私は上記の3パターンのスカウトメールすべてに携わっていますが、どのメールも、より多くの人とコンタクトを取りたいために送信しています。理由は単純で、より多くの人と出会うことで、企業ニーズに合った人材に巡り合える可能性が増えるからです。

返信のあった人と直接会話をして、案件とマッチしているかどうかを詳細に確認します。直接お話しすることで、よりマッチしている別のお仕事を紹介することも多々あります。公開されていない会社の情報を伝えることもありますので、応募者にも有益です。

「求人に応募してほしい」×「応募したい」という双方の気持ちが一致したら、そこで初めて本格的な選考へと話が進みます。お見合いと一緒で、「まずは話をしてみないと始まらない」ということです。

なので、スカウトメールは転職希望者と「話をするための取っ掛かり」に過ぎません。メールが届いたからといって、選考に有利不利はありません。ですが、気になる求人があれば応募してみてください。コンタクトを取ることが、チャンスにつながります。

回答3:個別のスカウトメールは一次選考のシード権

私が人材業界に携わってきた経験からお伝えすると、スカウトメールは「母集団形成」が主な目的です。例えば、10名を採用しようと考えた場合、辞退者も出ることを想定すると12~13名の内定者を出す必要があります。

そうなると、最終面接フェーズで20名は欲しいので、書類選考ではざっと「100名の母集団が必要」という計算をします。その応募段階で、一度面接でスキルや人柄を見てみたいと思う人をスクリーニングして、スカウトメールを送っているのが採用の現場で行われていることです。

100名の応募を見込んだ場合、「採用の可能性がある100名」でなくてはなりません。採用の可能性のある人の応募意欲をできるだけ高めるために、スカウトメールという手段があるのです。

スクリーニング方法ですが、ポピュラーなのは学歴、地域、年齢、経験社数、経験業界や保有資格など、かなり細かい検索条件で絞り込むことができます。企業の採用人数や募集要項などにあわせて「採用の可能性がある」登録者を絞り込みます。

スカウトメールは汎用的な定型文を作成して、メルマガのように一斉配信することも可能です。希望職種が異なったり、定期的と感じるのは、「一斉配信メール」の対象となっているからだと思われます。

一方、スカウトメールの中には定型文ではなくて、個別の経験に沿ってカスタマイズされた文面の場合もあります。個別のスカウトメールは、かなり興味を持たれているメールです。

個別にスカウトメールを送ることは採用担当者としても手間のかかる作業ですが、それでも「一度お目にかかりたい」という意思表示です。最終的に内定に至るかどうかは面接次第ですが、それだけ熱意のある企業とは一度話してみる価値はあるでしょう。

とはいえ、個別のスカウトメールを受け取ったからといって、選考が有利に進むわけではありません。あくまで「一度面接をしてみたい」というシード権のようなものと考えてください。あまり過信しないで利用してみることをおすすめします。

回答4:スカウトメールの目的は、より多くの人とコンタクトを取るため

率直に言うと、応募効率が上がるだけで、選考通過の確率が上がるわけではありません。なぜなら、企業側もお金を払って転職サイトを利用しているので、よりよい人材を獲得するためのひとつの手段としてスカウトメール機能を使っているからです。

私が派遣会社で勤務していたときにも、派遣登録スタッフに定期的にお仕事紹介メールを送っていました。派遣会社からのお仕事紹介メールと転職サイトのスカウトメールは全く同じものではありませんが、求人を打診するという意味では同じです。

クライアントから依頼がきた求人を見て、少しでも同じ業務の経験があったり、業種・職種が違っても魅力的な職歴の人には、とりあえずコンタクトを取る目的でメールを送信していました。クライアントに派遣スタッフを紹介するにあたって、3人の候補者から決めるよりも、5人、10人と選択肢が多いほうが良かったからです。

最終的には、新規応募者も含めてエントリー希望者が出そろったところで社内選考をして、1名に絞っていました。この候補者を1名に絞る作業の中で、お仕事紹介メールに反応して応募してきてくれたかどうかは全く影響しませんでした。

このように、スカウトメールがきっかけで応募したからといって内定を勝ち取る確率が上がるわけではありません。ですが、スカウトメールを活用することで転職活動の効率はグンと上がるのでぜひ積極的に活用してみてください。

回答5:スカウトメールは、転職の選択肢を広げるために活用する

私も転職活動を開始した当初は、転職サイトのスカウトメールを受けると、「もしかして特別なオファー?」と期待いっぱいで応募していましたが、残念ながら選考に特別有利ということはなかったです。

ですが、転職活動を続けるうちに、スカウトメールには3つの種類があって、それぞれの目的を理解した上でいかに活用できるかが重要と気づきました。

1.システムの自動送信メール

1つ目はシステムの自動送信メールです。登録プロフィールや職務経歴書からのマッチングで自動送信されるため、同じ企業から定期的に複数回送られることもよくあります。わずらわしいこともありますが、意外な業界や職種を知るきっかけになります。

「今後、AIの普及でさらにマッチ精度が上がって活用が広がる」なんてこともあるかもしれません。

2.転職エージェントからのスカウトメール

2つ目が、転職エージェントからのスカウトメールです。希望条件、職歴などに目を通した上で、おすすめ求人情報が添付されているものが多かったです。求人情報に魅力を感じなくても、エージェントとの面談を経て、より希望にマッチした求人情報を得ることもできます。

私も最初は、転職サイトからの直接応募のみで考えていましたが、最終的にエージェント経由で転職しました。

3.企業の採用担当者からのスカウトメール

最後が、企業の採用担当者からのスカウトメールです。私の職場の採用担当も大量の登録情報に目を通して、スカウトメールを送っています。転職サイトによりますが、「面接確約」「書類選考免除」など有利な条件が付いているので、採用プロセスを簡略化できます。

というわけで、スカウトメールもさまざまです。直接的な採用とはならなくても、自身の職業や視野を広げて、よりマッチする仕事を見つけるために活用してみてください。

3行まとめ:転職サイトのスカウトメールは選考に有利?

  • 書類選考の通過率は高いけど、面接の通過率は変わらない
  • より多くの人とコンタクトを取るためなので、選考に有利にはならない
  • 個別スカウトメールは面接へのシード権なので、活用する価値あり
リクナビNEXT

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