転職エージェントは複数登録しないと、転職に失敗する?

「転職エージェントは複数登録したほうがいいのかな?」「1社だけだと転職に失敗するってホント?」と疑問に思っていませんか?

転職エージェントに複数登録しないと失敗するか不安な様子

株式会社ダイヤモンド社が運営する「ダイヤモンド・オンライン」に、次のような記事が掲載されていました。


転職活動でやってしまいがちな3つの失敗、人材紹介のプロが警告(【やってはいけない(2)】人材紹介会社を1社に絞る)

懇切丁寧で面倒見のよい複数の会社に登録するとよいが、それでも見つからないときは、さらにほかの紹介会社にも当たって登録数を増やしていくのがおすすめ

エグゼクティブクラスの転職については、求人サイトよりも紹介会社のほうが確実である

「求人サイトへの登録は2社まで」と述べたが、紹介会社についてはそれより多い10社ほどに登録することをおすすめする

(引用:転職活動でやってしまいがちな3つの失敗、人材紹介のプロが警告 | ダイヤモンド・オンライン (2019/11/19閲覧) )


結論を言うと、転職エージェントは複数登録するべきです。良い担当者に出会う確率を上がるからです。

そこで、このページでは、

  1. 元・人材コーディネーター
  2. 元・職業訓練校職員
  3. 人事労務&キャリアカウンセラー
  4. 人事&キャリアコンサルタント

といった転職のプロ4名が、転職エージェントの登録数問題について、次のような内容で見解を述べていきます。

この見解をすべて読めば、転職エージェントの登録数が少なくて失敗することもなくなって、良い担当者のサポートを受けて転職に成功できるはずです。

それでは、転職のプロ4名の見解をじっくりとお読みください。

見解1:良い担当者に出会うためにも、多くの転職エージェントに登録するべき

回答者澤井(元・人材コーディネーター)
転職回数:4回


私もダイヤモンド・オンラインの記事内容に同感で、多くの転職エージェントに登録することをおすすめします。なぜなら、転職エージェントによって持っている求人が違うのはもちろん、転職エージェント担当者との相性にも左右されるからです。

私は転職エージェントを利用したことがないのですが、似たサービスとして「人材派遣会社」に登録したときの体験をお伝えします。

私は、転職で派遣登録する前に人材派遣会社の勤務経験があったので、人材派遣業界の実情をある程度わかっていました。登録するタイミングや担当者との相性で、好条件の仕事に巡り合える確率がかなり変わってくるのです。

ですので、できるだけ多くの派遣会社に登録しようと考えていました。私が登録した派遣会社は以下の8社です。

  1. スタッフサービス
  2. リクルートスタッフィング
  3. アデコ
  4. テンプスタッフ
  5. パソナ
  6. マンパワージャパン
  7. キャリアバンク
  8. 東京海上日動キャリアサービス

1~6は全国展開をしていて幅広い職種を紹介している派遣会社、7は北海道の派遣会社で地元の仕事情報を多く持っている派遣会社、8は生損保業界に特化している派遣会社です。

実際に派遣登録へ行ってみると、ホームページに書いてあるほど丁寧な面談をしてもらえなかったり、「この程度のヒアリングで希望条件に合う仕事を紹介してもらえるのかな?」と不安に感じる担当者がいました。

一方で、希望条件をより掘り下げてヒアリングしてくれたり、面談を通して自分では気づけなかった長所を教えてくれる担当者もいました。

その中で、派遣就業を決めたのは、「希望条件を丁寧にヒアリングしてくれた担当者のいる派遣会社」でした。仕事が決まるまではもちろん、仕事が始まってからもフォローが丁寧で好印象でした。

ということで、いい仕事に巡り合えるかどうかは、相性の良い担当者に巡り合えるかどうかで変わってきます。良い担当者に出会うためにも、できるだけ多くの転職エージェントに登録することをおすすめします。

見解2:最初は複数に登録して、合わなければすぐ解除する

回答者中川(人事労務&キャリアカウンセラー
転職回数:1回


今回のダイヤモンド・オンラインの記事のように、人材紹介会社には複数登録したほうが良いと思います。

ただし、合わないと感じた場合は、早めに登録を解除したほうが良いです。解除しないと、情報が多くなりすぎて混乱してしまって、転職できずに終わることがあるからです。

私が数年前に転職活動をしたときは、

  1. リクナビエージェント
  2. マイナビエージェント
  3. doda
  4. 東京コンサルティングファーム

の4社に登録していました。

毎日、4社の担当者からの連絡や求人案内のメールが届いていました。最初はモチベーション高く活動をしていたので、すべてのメールを開いて内容をすみずみまで確認していました。

ところが、日がたつにつれて情報が多すぎて、どれが自分にとって本当に良い情報なのかわからなくなりました。結果として、この時は転職をやめてしまいました。

その後、しばらくしてまた転職を考えるようになって、同じエージェント会社4社に再び登録しました。何回かメールをやり取りをする中で、今度はメールの頻度や担当者との相性をみて、必要がない会社は数件のメールだけですぐに登録を解除しました。

1か月ほどで、担当者との相性が良かった1社だけに絞ってやり取りを続けたところ、担当者とのやり取りもスムーズに進んで、今度は転職に成功しました。

というわけで、最初は転職エージェントに複数登録することはおすすめします。ですが、「相性が合わない」「思ったような情報が得られない」と感じた場合、早めに登録を解除をしたほうが転職活動はうまくいきやすいです。

見解3:複数登録しないと、担当者の対応に不安を感じる

回答者小池(元・職業訓練校職員)
転職回数:2回


ダイヤモンド・オンラインの記事を読んで、スムーズな転職活動には複数の転職エージェントへの登録がマストだと感じました。

私は、転職エージェントにはリクルートエージェントの1社だけ登録して、転職活動をしたことがあります。1社だけに登録して失敗したと思うことは、他社エージェントと対応の違いを比べることができなかったことです。

リクルートエージェントにたくさん求人を紹介してもらえたことは良かったものの、全く興味の無い求人もありました。

たとえば、「開発にはあまり興味がないです」と伝えていたのに、プログラマの求人を紹介されたり、「寿退社です」と伝えてあるのに、その後のライフステージに合わない求人を紹介されたりと、「?」が付くような求人もありました。

これは、ダイヤモンド・オンラインの記事にある「転職希望者のために仕事を探してくれる存在ではない」からだと思います。

仕事が忙しくて転職活動ができない場合は、退職後にするしかないの?」でもお伝えしましたが、私が優先順位を絞らなかったことで、担当者に負担をかけてしまったことも原因だと思います。

ですが、面談で言ったことが伝わっていなくて、不安も感じました。そのたびに、「無料だし、こういうものかな」と、担当者に不安を伝えることもなくて、うまくエージェントを活用できないまま過ごしました。

結局、ハローワークの求人だった職業訓練校に応募して採用されましたが、「他社と比較ができていたら、もっと意見を伝えて興味のある求人を紹介してもらえたのではないか」と、もったいないことをしたと感じています。

実際、応募の際に尽力してもらったことを考えると、複数の転職エージェントに登録していたら、もっとテンポよく応募・選考が進んだのではないかと思ってしまいます。

というわけで、転職エージェントに複数登録すると、他社エージェントと対応を比較できるのがメリットです。エージェントをうまく使いこなせるようになって、チャンスも増えるので、1社よりもスムーズな転職になるはずです。

見解4:できるだけ多く登録してから、良い対応のエージェントに絞る

回答者大山(人事&キャリアコンサルタント)
転職回数:4回


ダイヤモンド・オンラインの記事にあるとおり、転職エージェントは複数登録することをおすすめします。

私が1年前に転職した時には、登録だけで言うと10社以上は登録していました。登録する数は自分が管理できるのであれば、たくさん登録したほうが良いと思います。

なぜなら、人材紹介会社はたくさんあって、担当者によっても対応の満足度はピンきりだからです。良い担当者や良い案件に出会う確率を上げるために、まずは登録数を増やす必要があります。

登録数を増やすために、私はスカウトサービスを利用しました。スカウトがメインのビズリーチや、スカウト機能があるリクナビNEXTに登録して、スカウトの連絡をもらったエージェントにはほとんど登録していました。

その中から、次のような3つエージェントに絞って密にお付き合いをしていきました。

  1. エリメントHRC・・・医療業界に特化
  2. リクルートエグゼクティブエージェント・・・エグゼクティブ案件に特化
  3. doda・・・ほぼ全ての業界に対応

結果、リクルートエグゼクティブより紹介された案件で転職が決まりました。上記いずれも担当者が懇切丁寧に対応してくれて、私のこれまでの経験や今後の希望をよく理解してもらえたエージェントでした。

ということで、転職エージェントはできるだけ多く登録して、良い対応をしてくれる担当者に出会う確率を上げることが転職を成功させるコツです。


以上「転職エージェントは複数登録しないと、転職に失敗する?」の見解でした。

あなたは、これらの見解を読んでどう思いましたか?記事下にあるコメント欄やSNSにてご意見をお聞かせください。

あなたのご意見をお聞かせください。

コメントを書く

この記事へのコメントはありません。