転職して職種を変えたい!満足度が高い「内装設計・インテリア」を目指すべき?

転職で職種を変えたいけど、「どの職種を選べばいいのか……」「なかなか決まらない……」と迷っていませんか?

職種を変えたいけど、なかなか決まらない様子

パーソルキャリア株式会社が運営する「doda(デューダ)」に、次のような記事が掲載されていました。


今の仕事に満足している人が多い職種・業種は?仕事満足度ランキング2019

満足度が高いのは、

1位が「内装設計・インテリア(建築/土木系エンジニア)」
2位が「MR(営業職)」
3位が「英文事務(事務/アシスタント)」

技術系職種が上位10職種中5つ。この5つの職種で満足度が特に高いものは労働時間

仕事満足度「総合」が高く出ている職種は「給与・待遇」の満足度も高い

(引用:仕事満足度ランキング2019 |転職ならdoda(デューダ) (2019/09/20閲覧) )


結論を言うと、自分は興味がないのに「満足度ランキング上位だから」という理由で職種選びをしてしまうと、転職に失敗してしまいます。

そこで、このページでは、

  1. 元・人材コーディネーター
  2. 元・職業訓練校職員
  3. 人事労務&キャリアカウンセラー
  4. 人事&キャリアコンサルタント
  5. 元・採用/人事コンサルタント&転職エージェント

といった職種選びのプロ5名が、職種選びのポイントについて、次のような内容で見解を述べていきます。

この見解をすべて読めば、どんな職種に転職するべきなのか迷うことなく、満足度の高い職種をみつけられるようになるはずです。

それでは、職種選びのプロ5名の見解をじっくりとお読みください。

見解1:職種選びのポイントは自己分析

回答者澤井(元・人材コーディネーター)
転職回数:4回


私が人材コーディネーターをしていたときも、「転職をして別の職種に就きたいけれど、どんな職種がいいのか決まらない」という悩みはよく聞きました。

「仕事満足度ランキング」を見て、人気上位の職種に転職したとしても、誰もが満足度が高くなるわけではないと思っています。なぜなら、「待遇が良い」という理由だけで転職をしても、興味を持てない仕事では満足度は上がらないからです。

働いていくうえで満足度が高い仕事は大切ですが、前提として、「やりたい仕事をしているかどうか」という問題があります。

今回の仕事満足度ランキングを読んでいる人は、やりたい仕事を見つけるために読んでいると思うのですが、「転職をして職種を変えたい」と思っているのなら、まずは自己分析をするべきです。

私は、新卒で生命保険会社の営業職に就きました。2年間勤務したのち、人材コーディネーターへ転職しました。生保の営業から人材コーディネーターへの転職は、異業種・異職種への転職ですが、私にとってはかけ離れた仕事への転職ではありませんでした。

転職活動を始める前に自己分析をしていたからです。自己分析の結果、やはり私は「専門的な知識を生かして個人のお客様の役に立つ仕事がしたい」と再確認しました。

自己分析の結果をベースに職種を探していたところ、人材コーディネーターに興味を持ったのです。

自己分析をしたうえで、「自分のやりたいことを職種にするなら何なのか」を考えるためにこういった記事を読むことはよいと思います。自分の知らなかった職種を知ることで選択肢が増えることもあるでしょう。

ということで、転職をして職種を変えたいのなら、自分がやりたいことは何なのかを自己分析で見極めてからチャレンジしてほしいと思います。

見解2:興味や熱意の高い職種なら満足度も高くなる

回答者小池(元・職業訓練校職員)
転職回数:2回


仕事満足度ランキングの記事を読んで、転職時に職種を変えて高い満足度を得るには、その仕事自体に熱心に取り組めたり、楽しめたりするかどうかが肝心だと思いました。

私自身、

  • プログラマ
  • 営業事務
  • 職業訓練校職員
  • 現在のライター

と全く違う職種の仕事を経験しましたが、どれも仕事自体に興味関心があって、熱意を持って取り組めたので、職種を変えたのは成功だったと感じています。

職業訓練校ではよく「どんな仕事がしたいですか?」と聞いていたのですが、多くの人から「土日休みの仕事」「時短ができる仕事」という返答がありました。これは仕事ではなくて労働条件ですね。

仕事に役立つスキルを得るために職業訓練校に来たはずなのに、労働条件を変えるために転職活動をしていた人が多かったのです。

深く聞いてみると、これまでも労働条件優先で転職をしていて、仕事内容は特によく考えていなかった人が多かったです。

確かに、労働条件は大切です。ですが、条件だけで転職を決めると、仕事内容のミスマッチで転職後にすぐにまた転職ということになりかねません

仕事満足度ランキング1位の「内装設計・インテリア」のコメントに、

特に仕事内容に対する満足度が高く、「お客さまのインテリアを考えるのが楽しい」「回転が速く、飽きず、やりがいがある」など、仕事そのものを楽しんでいる

と書かれているように、仕事に熱心に取り組めたり、楽しめる職種を選ぶことが大切なのです。

というわけで、転職で職種を変える場合のポイントは、労働条件よりも、その仕事に興味関心や熱意を持てるかどうかを基準にすることです。転職後の自分を想像して、どのように仕事に取り組むかをシミュレーションするだけでも、ミスマッチが防げます。

見解3:現職(前職)の職種を活かせる職種を選ぶのがベスト

回答者中川(人事労務&キャリアカウンセラー
転職回数:1回


この「仕事満足度ランキング」に載っている職種に転職しても、逆に満足度が下がってしまうこともあります。

なぜなら、給与が減ったり、新しい仕事の勉強で自由時間が減ってしまう可能性があるからです。満足度ランキングの職種に転職したとしても、今までの経験が活かせないとイチから学ぶことになるので注意が必要です。

私はキャリアカウンセラーとしても活動していますが、転職相談の際に「全く違う職種に変えたい」という希望を聞くことがよくあります。

このような職種を変えることが前提の転職の場合、私がよくおすすめしているのは「現在の業種や職種を活かせる職種」を選ぶことです。

以前、長年経理をやってきた人から「営業をしたい」と相談されたことがありました。このとき、私がおすすめしたのは、金融関係の営業でした。

経理出身の人では、長年営業をやってきた人と比べると、トーク技術などの営業スキルはかないません。でも、金融関係の営業なら、決算書を分析する技術や企業の資金的な知識は、経理で培った経験も活かせます。

面接で経理の経験を活かせることをアピールしてもらったところ、金融系の営業に見事に採用されました。転職後も、今までの経験を活かせますから、勉強し直す時間も短くて済みます。

このように、転職で職種を変えるなら、現在の職種で培った技術を生かせる職種を選ぶことが、転職成功の近道となります。職種ランキングを見る際は、まずは自分の経験を活かせる職種を探すことをおすすめします。

見解4:待遇を上げたいなら、経験が活かせる職種を選択する

回答者大山(人事&キャリアコンサルタント)
転職回数:4回


今回の「満足度が高い職種ランキング」の結果を鵜呑みにして、職種選びすることはおすすめしません。

なぜなら、調査対象が「20歳~59歳の男女」になっているからです。たとえば59歳の人なら、その職種で相当な経験と、それ相応の「給与・待遇」を得ているからこそ、満足しているはずです。

未経験の職種に転職したら、仕事に慣れるまである程度の期間が必要です。満足のいく給与や待遇を得られるまで、転職前の期待値とのギャップを感じてしまうと思います。

私は、中途採用の選考に関わっていますが、未経験の職種への応募なのに、現状以上の年収(50~100万円UP)を希望として挙げてくる人が多いことに驚きます。

百歩譲って、現状と同じ程度の年収でしたら、「生活水準を落としたくないのだろうな」ということで同情の余地があります。

ですが、未経験で年収UPを希望してくる人から応募があると「どういうこと?」「人材紹介会社のCMに踊らされていませんか?」と強く思ってしまいます。

弊社の採用基準では、良さそうな人でも未経験職種で年収アップを求めてくる人とは、ほぼほぼサヨウナラです。

なので、転職で職種を変えるなら、多少の待遇のダウンは覚悟するべきです。「転職して待遇を上げたい」という気持ちが少しでもあるなら、「現職の経験が活かせる職種」を選択するのがおすすめです。

今回のdodaの記事のような「人気職種ランキング」は、現職と近しい職種を探す目的なら、参考にするのも良いと思います。

というわけで、転職で職種を変えるなら「待遇が悪くなっても職種を変えたい!」「未経験でもイチからやってみたい!」という強い思いが必要です。強い思いがある人は職種を変えるべき(変えることができる=成功できる)だと思っています。

見解5:好きなことや得意なことを仕事にするべき

回答者かんなべ(元・採用/人事コンサルタント&転職エージェント)
転職回数:2回


満足度の高い職種ランキングを見ると、「モノづくり」や「研究」といった技術系の職種が多いことに気づきます。技術系の職種に就く人には、「好きなことを仕事にしている」という大きな共通点があります。総合3位の「英文事務」も同じことが言えます。

そのため、職種を変えて転職をしたいときは、「好きなことや得意なことを職種選びの軸にする」べきだと思っています。

私は今回の満足度ランキングで1位になっている「インテリアコーディネーター」、2位の「MR」の採用に関わったことがあります。

どちらも拘束時間が長くて、繁忙期は休みを取れないどころか、休日出勤が多くなる職種です。それでも、社員さんは活き活きと働いていました。理由尋ねると「仕事が楽しい」「お客様に喜んでもらえるから」という意見が多くありました。

もちろん、「仕事が楽しければ、他の条件は何でもいい」というわけではありません。
総合満足度が高い職種では、「評価・給与」の満足度も高くなっていることがランキング記事からわかります。

MRのように、業界や職種の平均給与が高い、あるいは、スマホアプリエンジニアのように、人材が足りなくて引く手あまたの職種は、給与が高くなりやすいです。業界や職種全体の給与水準も考慮に入れてみてほしいです。

というわけで、転職で職種を変えるなら、まずは自分にとって「夢中になれる仕事」をベースにして選ぶべきだと思います。


以上『転職して職種を変えたい!満足度が高い「内装設計・インテリア」を目指すべき?』の見解でした。

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