営業ノルマがきつくてストレス。達成できないと帰れないような会社は転職したほういい?

「営業ノルマが達成できない」「ノルマがキツイから転職するべきか」と悩んでいませんか?つらい営業ノルマについて、次のような相談をいただきました。

相談

私は営業職ですが、とにかくノルマがキツくて大変です。上司は「1日2件、契約するか、次のアポを取るまで会社に戻ってくるな」の一点張りです。

毎日のノルマを達成するための戦略や指示などは何もなくて、すべて自分で考えなくてはいけません。

当然ですが、毎日が上手くいくわけではありません。ノルマが達成できないと上司に詰められるため、上司の退社時間ギリギリまで事務所に戻れない日々が続いています。

時には自分で自社商品を買って、売れたようにごまかしている日もあります。これが相当なストレスに感じています。でも、そうしないと仕事が終わらなくて、会社にも家に帰れないのです。

キツすぎるノルマを達成しないと終わらない仕事をこのまま続けていくと、私自身が壊れてしまいそうです。このような会社は転職したほうがいいでしょうか?

(33歳♂/介護用品販売/営業/中途入社1年目/年収300万円~400万円未満/既婚(子なし))

営業ノルマ達成するように怒られている様子

実は営業ノルマがきつくて辞めたくなった場合は、「スキルを習得するまで頑張る」「自己分析で適職を探る」という2軸で考えることが大切です。

そこで、このページでは、人事・キャリア相談のプロ5名が、営業職としての実体験や仕事相談の経験を活かして、営業ノルマに耐えられなくて転職する前に取るべき行動として、次のような内容で見解を述べていきます。

この回答をすべて読めば、転職活動で不採用の連続になったり、次の会社でも達成できない営業ノルマに追われたりすることなく、営業ノルマ地獄から抜け出せるようになるでしょう。

回答1:自己分析をして適職を見極めてから転職する

回答者:小池(元・職業訓練校職員)
転職回数:2回


営業ノルマがきつくて大きなストレスを抱えているようですね。

でも、営業にはノルマが付き物です。「ノルマを達成しなくても何も言われない」なんて会社を私は聞いたことがありません。このまま他社に転職したとしても同じ状況に陥ると想像できます。

そもそも、会社ではなくて職種が自分に合っていない可能性もあります。そこで、自己分析をしっかりとしてからの転職をおすすめします。

私の知人の話で、こんな話があります。新卒で営業として入社したのですが、ノルマの未達や会社の方針が合わなくて、数年で他の業界の営業に転職しました。

ところが、転職した会社もノルマに厳しい社風で、数年で辞めてしまいました。また違う業界の営業に転職したのですが、現在はその会社でSEとして働いています。

本人いわく、「何年も営業をしてみたけど、営業自体が自分に合っていなかった。営業では成果が挙げられなかったけど、SEでは重宝されていて仕事のやりがいがある」とのことでした。

このように、別の職種のほうがマッチしていることもあります。自己分析が甘いと、会社を変えるだけの転職をして、辛い思いをすることになるのです。

なので、まずはしっかりと自己分析をして、自分を見つめ直してから転職活動をスタートしてみてください。

回答2:まずは仕事の仕方を見直していくべき

回答者:すみおか(元人事マネージャー&キャリアコンサルタント)
転職回数:1回


厳しいノルマの上に、上司からの強いプレッシャーがあると、毎日の仕事がとても憂鬱ですね。厳しいノルマを達成できないことから転職を考えていますが、その前に周囲の力を借りて仕事内容を見直すことをおすすめします

なぜなら、相談者さんは入社して1年目で、業務に慣れていないことから仕事の仕方に問題があるかもしれないからです。

かつて私は、若者就労支援事業で求職者を獲得する営業をしていました。今まで一度も営業をしたことがなかったので、「獲得人数が0人」という日々が続いて、責任を問われることが何度もありました。

そこで、ノルマを達成している同僚に営業のやり方のアドバイスをもらったり、書籍で営業ノウハウを勉強したりして改善を重ねていきました。

すぐに結果につながりませんでしたが、目標を設定して取り組んでいることから失敗の中でも学びがあって、小さな成長を積み重ねていくことができました。その結果、だんだんとノルマを達成できることが多くなりました

現在は若者就労支援事業から離れていますが、当時の経験で自信がついて、営業に対する抵抗感もなくなって、今でもスキルのひとつとして役立っています。

以上のことから、ノルマが達成できなくて辛い状況が続く場合でも、まずは仕事の取り組み改善から始めることをおすすめします。なかなか結果が出なくても、改善に取り組んだプロセスは、転職時のアピールポイントにもなります。

回答3:できる限りのことをやった上で、転職を検討する

回答者:にひら(人事&キャリアコンサルタント)
転職回数:3回


営業ノルマがきつい会社で働くのは大変ですよね。このような場合、今の職場でできることや、身につくノウハウはできる限り身につけてから、転職することをおすすめします。

私がキャリアカウンセリングをしている中でも、「営業ノルマが達成できなくて、つらくて辞めたい」という相談者はたくさんいらっしゃいます。

すでにうつのような症状が出てしまっている場合は、早く転職することをおすすめしますが、踏ん張れる余地がある場合は、できることを最大限やってみることを提案しています。

ここで言う「最大限できること」とは、営業のノウハウ本を読んだり、売れている先輩に話を聞いてみる、などです。自分のやり方ではうまくいかなかったことが、コツを掴むと一気にノルマを達成できるようになって、トップ営業マンになった人もいました。

こうなると、次に転職をするときにも、より有利な条件で転職をすることができます。もし、最大限に頑張ってノルマが達成できなかった場合でも、「自分はやれることはやった」ということは、自信や転職活動にも活きてきます。

というわけで、まずは本や先輩を頼るなどして、今の会社でできることを最大限やってみてください。

回答4:営業ノルマがキツイからこそ、身につくスキルがある

回答者:仲森(元人事&キャリア・ディベロップメント・アドバイザー
転職回数:7回


毎日の営業ノルマがきつい職場は辛いですよね。私も営業ノルマのきつい職場で同じような悩みを抱えて働いていたことがあるので、お気持ちお察しします。

ですが、まずは目標達成に向けて全力で取り組んで、そのプロセスで学べることは全て身につけたほうがいいです。1年~2年くらい経つと、学び尽くした感覚を覚えるはずです。転職はそのあとにおすすめします。

私が20代の頃に働いていた人材エージェントは、ノルマがキツて毎日消耗していました。ですが、追い詰められた環境だからこそ仕事への創意工夫が必要で、そこからビジネススキルが身につきました。

たとえば、

  • 複雑な話でも相手に端的に伝える能力
  • 数値ノルマがキツい時にどう動けばクリアできるのか

など、身体で覚えることができて、それは今でも役立っています。営業ノルマがキツい職場は、ほとんどの人は長く続きません。でも、キツい環境だからこそ、学べることもあるのです。

転職して1年も経っていないのに、「営業ノルマがキツい」という理由だけですぐに辞めてしまうのはもったいないです。

「この会社や業界は、だいたいこんなものかな」と感じるまで、学べることは全て学び尽くしてください。転職はそのあとでも遅くはありません。

回答5:スムーズに転職するためにも、まずは自己分析を

回答者:澤井(元・人材コーディネーター)
転職回数:4回


精神的にかなりツラい環境ですね。一刻も早く転職したいと思いますが、まずはしっかりと自己分析を行なってください。なぜなら、早く転職先を決めるためにも自己分析は重要だからです。

私もノルマがキツい営業の仕事をしたことがあるので、相談者さまのお気持ちはよくわかります。

毎朝のように上司から「今日の契約の見込みは?」と聞かれたり、締切り当日には「最低でも1件契約を持ってくるように!」と言われると、今すぐ逃げ出したい気持ちに襲われたものです。

ノルマを達成するために、こまめに営業先を訪問して活動量を増やしたり、残業をして資料作りをしたりと試行錯誤してみましたが、毎月ノルマを達成できるようにはなりませんでした。

そこで私が出した結論は、「今の何倍もの活動量をキープしなければ毎月ノルマを達成できないなんて、私には無理」ということでした。

「この会社で働き続ける未来はない」と見切りをつけてからは、気持ちがとてもラクになりました。

最低限の仕事をしながら求人情報を毎日チェックして、興味のある会社や気になる職種を調べながら、自己分析をして自分のやりたいことをハッキリさせました

当時の私は、パソコンは大学で習ったぐらいしかできませんでしたし、「キャリア」と言えるほどの職務経験もありませんでした。

ですが、「やりたいこと」を明確にしてから転職活動をしたおかげで、予定よりも1ヶ月早く転職先を決めることができたのです。このとき就いた「人材コーディネーター」の仕事が、私にはベストマッチな仕事になりました。

ということで、スムーズに転職するためにも、まずはしっかりと自己分析をしてみてください。自己分析が完璧だと、転職活動を始めてからも志望動機や自己PRを語りやすくなりますよ!


以上「営業ノルマがきつくてストレス。達成できないと帰れないような会社は転職したほういい?」の回答でした。
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