早く転職したいけど、後輩への引き継ぎが終わらない。我慢して今の仕事を続けないといけないの?

今回は「転職したいのに引き継ぎが終わらない」という悩みにお答えします。

転職したいのにできない状況に困っています。今の会社は、上司のお気に入りの子が休暇を申請するとすんなり許可されるのに、気に入られていない私の休暇申請は渋られます。

また、体調不良で休んだときも「体調管理がなっていないからだ!」と、怒られます。しばらく昇給はないし、残業も良い顔をされないので、残業申請も取りづらいです。

今の会社にはやりがいもメリットを感じられないので、すぐにでも転職したいです。ですが、後輩はまだ入社してから3ヶ月しか経っていないので、教えられていない業務がたくさん残っています。

私の仕事は1年に1回だけ行なうものや、上司の気分で毎回やり方が変わるものが多いので、業務を完全に引き継ぐには最低でも1年は必要になります。

年を重ねれば転職の間口はどんどん狭まりますし、最近はストレスで体調不良が続いているので、自分のことだけを考えれば早く辞めたいです。ですが、今私が後輩一人残して辞めてしまったら、他部署にも迷惑がかかると思うと、辞めることができません。

私の人生もかかっているのに、会社のために我慢して働き続けないといけないのでしょうか?

[相談者:27歳女性/電子機器販売/事務職/入社3年目]

転職したい0

回答1:まずは転職活動を優先。引き継ぎは内定後に上司と相談


人材サービス業務歴20年以上の勝山です。転職するにあたって、現職の引き継ぎ問題はそこまで気にしなくて大丈夫です。

というのも、退職までに必要な期間は、就業規則の退職規定に書かれています。通常は「1か月から3か月」と規定しているのが一般的です。「最低でも1年」なんて書かれていないはずですので、まずは就業規則を確認してください。

転職活動は、応募先探しから内定、退職まで数か月かかることもあります。長い人だと1年以上費やす人もいますので、「引継ぎが・・・」「後輩が・・・」と悩む前にすぐに転職活動を始めるべきです。新しい会社への入社をゴールとして、転職活動のスケジュールを今すぐ立ててみてください。

引き継ぎ1

そもそも、仕事の引き継ぎは、退職の意思表示をしてから準備が始まります。誰にどのように引き継ぎをするかは、上司の仕事ですので、上司の判断に任せてください。

転職活動をスタートして、無事に内定が取れたら、上司に退職を申し出ます。退職日も、規定上問題のない範囲で、引き継ぎ期間を考慮しながら上司と相談して決めれば大丈夫です。退職規定を満たした期間でしたら、問題になることはありません。

それでも、職場へ迷惑がかからないか気になるようでしたら、自主的に「業務内容を整理する」「引継ぎ書を作成する」など、あらかじめできることをやっておけば、職場への迷惑も最小限に抑えられます。

というわけで、後輩への業務の引き継ぎのために、体調を壊してまで長く働き続ける必要はありません。転職先が決まってから退職日までの期間、ベストを尽くせば大丈夫です。

回答2:期日と優先順位を決めてから、引き継ぎマニュアルで対応


元・職業訓練校職員の小池です。「転職したい」という意思は強いのに、後輩への引き継ぎに苦戦しているようですね。

ご自分では気づいてないようですが、会社への遠慮が強すぎるように感じます。今の状態は会社にとって都合の良い人になってしまっています。「人生がかかっている」と自覚もされているので、もう少し自分のことを優先して、すぐにでも転職活動を始めましょう!

後輩への引き継ぎに1年もかける必要はありません。優先順位をつけて、絶対に引き継がなければならない業務を中心に、マニュアルをうまく使って引き継いでいくことをおすすめします。

全ての業務のマニュアルを作成すると時間も労力も使ってしまうので、必要だと感じる業務だけで大丈夫です。たとえば、1年に1回だけの業務や毎回やり方が変わる業務の引き継ぎは、マニュアルを作成しておくとわかりやすいですし、後輩がわからなくなったときに周りの社員が助け舟を出しやすくなります。

それと、引き継ぎに無駄な時間をかけないために、期日を決めておくことも大切です。「何月までに退職したいか」を決めたら、逆算で「いつまでに引き継ぎを完了させる必要があるか」を考えて期日を決めるのです。

つまり、自分の人生の主役は会社ではなく、自分自身です。自分の人生を優先して、期日を決めて優先順位を意識しながら引き継ぎを行なってください。

回答3:自己都合による退職なら、1ヶ月を目安に完了させる


人事、労務、法務責任者・まつしたです。仕事は、働く人と雇い主の雇用契約なので、我慢してまで働く必要はないですし、特にストレスによる体調不良が続いているとなれば、転職を考えて当然のことです。

個人的には「問題のある上司から逃げたい」という理由の転職はおすすめしないのですが、「会社側に訴えたとしてもまったく職場環境の改善がないので、やむなし」という前提で回答します。

相談内容の一番のポイントは、「引き継ぎに最低でも1年はかかるので転職できない」ということになります。ですが、「引き継ぐ相手が入社したばかり」という事情を差し引いたとしても、日数がかかり過ぎです。引き継ぎを社員教育のOJTと勘違いしていませんか?業務のすべてをこと細かく伝える必要はありません。

会社にマニュアルがあるものは、「これを読んでください」でOKです。上司の気分で毎回やり方が変わるものは、「上司に教わってください」で完了できると思います。業務の中で、あなたしかやり方がわからないものだけをピックアップして、それを重点的に教えることで引き継ぎ期間をグッと短くできるはずです。

日ごろから、自分しか把握していない仕事の手順書を作成しておきましょう。退職に関わらず、急な異動の場合も役に立ちます。今回、すでに退職の意思を固めているわけですから、すぐにでも取りかかってほしいです。

一般的な会社の社内規程では、自己都合による退職の場合は、「30日前までに申し出をすること」となっています。なので、退職による引き継ぎ期間は30日以内、長くても60日以内に済ませられるようにしたいです。

中には、引き継ぎを理由に退職時期を先延ばしにするケースもあります。ですが、やはり、職場に見切りをつけたモチベーションの低い社員がいつまでも在籍するより、「この会社で活躍したい」と考えている他の人に席を譲ったほうが、お互いのためでだと思います。

まとめると、あなたが取るべき行動は次のようになります。

  1. 自分の業務の洗い出しを行なって、一覧にする
  2. その中で、自分しか把握していない仕事の手順書を作成する(他の資料や他の人から教わることができるものは、省略してかまいません)
  3. 手順書ができたら退職の申し出をして、1ヶ月間を目安に引き継ぎを完了する

以上の、いわば「辞めていく人の礼儀」を守って、すみやかに退職しましょう。

回答4:自分の人生を優先して、1日でも早く辞めよう


元・人材コーディネーターの澤井です。責任感が強い性格なのですね。仕事に責任感を持って取り組むことはとても大切なことですが、今の状況は、責任感が強いあまり自分で自分の行動を制限してしまっているように感じました。

認識されているように、転職をするのであれば若いほうが選択肢は広いと思います。年齢を重ねると、採用する側はそれなりの経験やスキルを求めますので、ハードルが高くなります。ただでさえ、事務職の倍率は非常に高いです。

仕事は生活の一部ですが、すべてではありません。ですので、自分の人生を犠牲にしてまで今の環境で働き続ける必要はありません。サービス残業をして、有休も取れずに、体調も悪くなりながら働いていても、当然やりがいやメリットは感じられないですよね。心身の健康のためにも、1日でも早く辞めることをおすすめします。

退職するにあたって気になっている引き継ぎですが、年に1回だけの業務はマニュアルを作成して引き継ぎましょう。

また、上司の気分で毎回やり方が変わる業務は、「そこまで完璧に引き継ぐ必要はない」と割り切ってよいと思います。「これとこの業務は上司の気分によって対応が変わるから、その都度確認してね」とひと言伝えれば十分です。

「引継ぎが不十分だと迷惑がかかってしまう」と思う気持ちはよくわかりますが、会社というのは社員一人が辞めたところでそれほど混乱はしないものです。部長職や取締役が辞めるとなると話は変わってきますが、いち平社員が退職したあとの穴埋めはどうにでもなります。

そして、退職する決意を固めたのなら、思い切って残業申請をして、有休もすべて消化する意気込みでよいと思います。残業申請も有休取得も労働者の権利です。体調があまりよくないとのことなので、休養をしっかりとって転職活動に備えてください。

ということで、実際に作業しながらレクチャーすることが難しい業務は、マニュアルを作成して引き継ぎをするように方向転換をしてみてください。もっと自分の人生を優先に考えて行動しても大丈夫です。

回答5:引き継ぎが十分でなくても会社は回る。今すぐ転職活動を!


元人事&キャリア・ディベロップメント・アドバイザーの仲森です。「退職するためには、職場に迷惑がかからないよう引き継ぎをしっかりと行なわなくてはならない。誰にも迷惑をかけないように、できれば完璧に近い状態で」と、真面目な人であればあるほど、考えてしまいがちです。

今回のケースのように、引き継ぎのために1年くらいの時間を要するに場合も、業務によってはあるでしょう。ですが、実際のところ、引き継ぎが満足に行なわれていなくても、業務が回っていくのが会社という組織なのです。

これは、営業職、事務職、その他専門職であっても同じことが言えます。引き継ぎが行なわれていなかったことで、何らかの不利益が生じることがあっても、いち社員が退職したくらいで会社が傾くような致命傷を負うような会社は、いずれにせよ将来はないので、遅かれ早かれ転職活動が必要な状況になります。

つまり、引き継ぎのために我慢して会社に居続ける必要は一切ないです。「人生がかかっている」と思うくらいに危機感を感じているなら、今すぐ転職活動を始めましょう。

もし、「引き継ぎをできるだけ完璧にしたい」という気持ちが強いのであれば、今のうちから「引き継ぎ書」を資料として作成しておくことをおすすめします。「自分がいなくても、これを見れば大丈夫」という資料を作っておくのです。退職交渉のときにも、上司からの引き留めや圧力に対抗できる有力なツールとなります。

そんなわけで、我慢して会社に居続ける必要はありません。引き継ぎ書を作成して、自分の人生を最優先に考えて行動してください。

回答6:「辞められたら困る」と言われたけど、無視して転職した結果


人事&キャリアコンサルタント・にひらです。もう転職したい意思は固まっているようですね。それなら、すぐに動きましょう。

そもそも、会社はなぜ「会社」という形式をとっていると思いますか?それは、複数人で仕事を受け持つことで、業務や会社の任務が滞りなく回るようにするためです。よって、一人が辞めたからと言って、「会社がどうにもならなくなる」ということはありませんから、気にする必要はありません。

ここで、私の体験をお話したいと思います。新卒のとき、「君は法人営業に向いている!」と言ってくれた会社があって、法人営業がやりたかった私はその会社に入社を決めました。ですが、入社後、個人営業部門に配属されました。

「法人営業にもゆくゆく異動できる」と言われて頑張っていましたが、半年後に会社の個人営業部門が分社化して、「法人営業はもうできない」、しかも、「たまたまそのとき配属されていた転勤先のエリアでの配属しかできない」と言われました。

会社は、存続のためにそうせざるを得なかったのだと思います。でも、「会社のために自分の人生を使いたいか?」と考えたとき、私の答えは「NO」でした。そして、新卒1年目でしたが転職を決意しました。

会社には、さんざん「こんなにすぐに辞められたら困る」と言われましたが、結局私が辞めたあとも職場は問題なく回っていて、転職後に問い合わせがくるようなことも一切ありませんでした。そしてなにより、早めに動いたので、「第二新卒」として早いうちに自分のやりたい仕事に就くこともできたのです。

会社は会社の都合で動いています。一人辞めても、残りの人でなんとかするか、新しい人材を採用するだけです。なので、そこまで会社のことを配慮する必要はありませんし、配慮したところで、会社が何かしてくれるわけではありません。ぜひ、辞めたい会社のことより自分の人生を優先してください。

回答7:スパッと辞めたほうが、結果的に会社や後輩のためになる


臨床心理士の佐藤です。後輩や他部署のことまで考えられる優しさは、本当に素晴らしいと思います。ですが、残念ながら、従業員の「優しさ」に付け込んでいるのが、問題を抱える会社なのです。

例えば、会社の体制が一向に改善しないのは、ちょっとしんどいことがあっても周りの人の迷惑を考えて、「自分だけなら・・・」と目をつぶることのできる優しい人がたくさんいるからです。自分を犠牲にしてしまうような優しさを持った人がいる限り、会社は体制を変える必要に駆られませんから、状況は絶対に変化しません。

もし、あなたが1年かけて引き継ぎをして転職活動を行なえば、今後転職をする人にとってそれがスタンダードになります。「○○は引き継ぎが終わってから転職したぞ」と言われ続けるのです。そんな前例を作ることは望みませんよね。

ですから、会社を思い切って辞めるほうが結局は後輩のためになります。もちろん、辞めたあと、最初はバタバタするでしょう。ですが、業務の引き継ぎがうまくいかなかった前例があれば、今後は「普段から引き継ぎ資料をちゃんと作ろう」などと改善する工夫がされるはずです。

結果的に、働く人たちにとって良い会社となっていきますし、後輩が転職を考えたときにもスムーズに引き継ぎができるようになります。

そもそも、会社の業務の管理は管理職が担うべきものです。人が抜けたあとの業務をどう回すかは上司が考えます。引き継ぎの責任まで背負わなくていいんです。でも、自分の人生の責任は、自分にしか取れないものです。体調不良で本当に動けなくなったときに、身体を回復させることはできませんよね。

そんなわけで、1人で全て背負うことは「優しさ」ではありません。後輩はもちろん、会社と自分のためにも、長居しないで辞める勇気を持ってください。

3行まとめ:引き継ぎを気にして転職できない人への助言

  • 会社の都合よりも、自分の人生と転職活動を優先すべき
  • 引き継ぎが完璧でなくても会社は回るし、上司に任せていい
  • 必要なマニュアルだけ作成して、期日を決めて引き継ぐ
リクナビNEXT

コメントを書く

この記事へのコメントはありません。

あなたのご意見をお聞かせください。