うつ病で2年以上の離職期間がある。再就職は難しい?

今回は「うつ病で2年以上の離職期間がある。再就職は難しい?」という悩みにお答えします。

エンジニアとして正社員で3年間勤務していましたが、体調不良を理由に退職して、離職期間が2年以上あいてしまいました。

ブランクがあいてしまった経緯をお話しします。私は新卒で入社して、毎日とにかく無我夢中で働いていたのですが、激務の中で何度も体調を崩しました。

最終的にはうつ病になって休職。復帰を試みましたが、なかなか回復しなくて、社長から「もう辞めてほしい」と迫られて、退職することになりました。

退職後は病気の療養のために仕事のことは忘れて、ゆっくりと休みました。現在は完全に回復して病院にも通っていません。

そろそろ再就職をしたいと思って転職活動を始めました。5社ほど書類選考に応募してみたのですが、5社連続で「お祈りメール」が届いて、面接すら進むことができません。

体調は完全に回復していることを面接でしっかりアピールしたいのですが、アピールをする機会すら与えてもらえなくて、途方に暮れています。うつ病のせいで空いてしまった離職期間は、かなり不利だと感じています。

私のような経緯で離職期間ができてしまった場合、再就職は難しいのでしょうか?

[相談者:27歳♂/基幹業務システムの開発・販売(前職)/システムエンジニア(前職)/社会人6年目/年収300万円~400万円未満/独身]

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回答1:「過去の自分」ではなく「これからの自分」で勝負する

2年以上の離職期間があったとしても、再就職は可能です。そのためには、「これからの自分」をしっかりとアピールすることが重要です。

私は今勤めている会社で採用する立場にいますが、必ず応募者のマイナス要素とプラス要素をチェックします。今回のケースでいえば、休職やうつ病の経験がマイナス要素ですね。「もし再発したら……」と採用担当者が慎重になるのも無理はありません。

ですから、履歴書には離職期間についての記載は、さらりと触れる程度に抑えておきます。完全回復しているので、あまりフォーカスさせる必要はないでしょう。

それよりも、「この会社で何をしたいのか」「どんなことで貢献できるのか」など、プラス要素を前面に打ち出してみてください。プラス要素が大きければ大きいほど、採用担当者は、「回復しているみたいだし、会ってみようか」と思います。

仮に華々しい経歴が書いてあったとしても、「これから何をしたいのか」が弱いと「不採用通知」を出すことだってあります。経歴などの「過去」を並べただけの応募書類よりも、一歩踏み出した「この経験を活かして御社でこれがしたい」という情熱に共感するものです。

まとめると、再就職を成功させるには、「過去の自分」よりも「これからの自分」を伝えることが重要です。2年以上の離職期間があっても、書類の段階から「これからの自分」の価値を伝えることができれば、再就職は難しいとは思いません。

回答2:病気が再発しない働き方を把握して、書類で伝える

うつ病による離職期間が不利かどうかというと、たしかに不利です。ですが、「再就職ができない」ということはありません。

再就職するには、回復していることだけをアピールするのではなくて、どのようなことに気をつければ再発しないのかをしっかりと書類で伝えた上で、根気よく就職活動をすることが大切です。

私は数社で採用担当をしてきましたが、うつ病の経験がある人から応募があったときに気にしているのは、「今治っていて元気かどうか」よりも「どうすれば再発を防げるのかを自分で理解できているか」でした。

なぜなら、「どういう環境だと自分はうつ病になってしまうのか」をきちんと認識できていない人は、再発する確率が高かったからです。

そのため、履歴書では「もう完治しているので大丈夫です」という書き方よりも、「完治しています。前職は月150時間以上、毎日深夜2時の帰宅で体調を崩してしまったので、通常の勤務(月20時間程度の残業)であれば、問題なく働けます」と、具体的に病気発症の原因と再発への対策がわかる書き方だと、「会ってみよう」と思いやすくなります。

とはいえ、ブランクがあると書類選考にはどうしても通りにくくなりますので、ある程度根気よく応募することは必要です。どのような環境であれば健やかに働けるのかを具体的に書類に記載しつつ、書類選考で落ちても気にせずに応募しつづけましょう。

回答3:うつ病歴やブランクがある人の就職を成功させた方法

病気での退職で再就職に不安と焦りがあるようですね。たしかに、ブランクがあることは有利には働きませんが、「ブランクがあるからどの企業も一律に難しい」ということではありません!

今回のケースのような再就職のポイントは、優先順位を3個ほどに絞って、ベンチャーから大企業まで希望する職種の募集があったら、どんどん応募することです。

職業訓練校でも、同じようにうつ病を克服した受講生や、病気療養のために離職期間が長い受講生、持病を抱えながらも就職を希望する受講生が多くいました。

ですが、どの受講生にも、希望する条件を3個ほどに絞って、企業の大きさに関わらずにやりたい仕事なら応募することをおすすめしたところ、ほとんどの受講生が無事に就職できました。

中には10社以上応募して採用された人もいましたが、落ち込む暇もなく、とにかく応募することで書類の書き方も面接も上達していました。

再就職にあたって、職種や収入、勤務地などの希望はたくさんあるとは思いますが、希望条件を絞って求人を探すと、意外とたくさんの求人が出てくるのです。

また、ブランクのある受講生の中に多かったのが、ブランクを理由に最初から大きめの企業を諦めていたケースです。でも、実は自分の持っている経験やスキルが企業にとって必要だったり、欲しいものだったりすることもあります。

たとえば、イベント会社を退職後に長年専業主婦だった受講生が、地元で大手のスーパーの事務職に応募したところ、「イベント会社での経験と主婦としての視点が欲しい」と言われて、広報兼事務で採用されたケースもあります。

というわけで、まずは再就職についての優先順位を絞ってから、大小さまざまな企業にとにかく応募してみてください。たくさんの求人の中から探すことで、ご自分の経験やスキルを必要としてくれる企業に出会うチャンスが広がります。

回答4:病気を申告するかどうかを検討して、活動を見直す

大変つらい状況を乗り越えてこられたんですね。ただ、うつ病に「完治」というのはなく再発しやすい病気である点は注意して、再就職に臨んでほしいです。

そして、就職活動で病気を申告するかどうかで働き方が大きく変わります。なので、この先どんな働き方をしたいかを考えて、就職活動を見直してみることをおすすめします。私からは、病気を伏せた場合と申告した場合、それぞれのメリットとデメリットをお伝えします。

病気を伏せて就職活動した場合

メリット
  • 制限なくいろいろな仕事に取り組むことができる
デメリット
  • 職場の人に病気について相談できなかったり、病気を隠すことがストレスになる
  • 残業や休日出勤、業務量など配慮がされない

病気を申告して就職活動した場合

メリット
  • 障がい者枠の求人に応募できる
  • 就労移行支援(障害のある人や病気になった人が、企業で働くための訓練や支援が受けられる福祉サービス)を利用できる
  • 残業や休日出勤、業務量など配慮がされやすい
デメリット
  • 一般の求人には、書類選考が通りにくい
  • 仕事は軽作業のものが多いなど、任される仕事に制限がある

私の会社にも、前職でうつ病になってブランクがあった人が病気を伏せて入社しましたが、再び休職となったことがあります。回復したと思っても、久々の通勤で疲労を感じたり、病気になる前と同じストレスに直面すると再発の恐れもあります。

病気を明かす場合、勇気がいるかもしれませんが、無理なく仕事復帰できるメリットもあるので、職場に配慮してもらいながら健康に働くために申告する選択肢もあるでしょう。

一方で、病気を伏せたままでも、就職のサポートを受けることができます。前述の就労移行支援を提供する事業所も様々で、障害認定がなくても医師や自治体の判断で利用できるものがあります。

他にも、一般的な求人枠への就職支援(応募書類の添削や面接演習、就職後のフォロー)を部分的に行なう事業所もあります。

ということで、この先どんな働き方が望ましいかを考えながら、病気を申告するかどうかを検討して就職活動をしてみてください。

回答5:平均の倍=15社以上に応募するくらいの気概が必要

結論から言うと、再就職は可能ですが、努力と工夫は必要です。私からは、応募件数と面接準備、応募書類についてアドバイスします。

応募件数

以前「転職活動が長期化してつらい。モチベーションを上げるにはどうしたらいい?」でも解説しましたが、応募企業の件数について、私が勤めていた大手人材エージェントや大手転職サイトでは「1社の内定を得るために、平均7社〜8社の応募が必要」というデータが出ています

ですので、5社応募して面接に至らなかったのは、必ずしも離職期間やうつ病が原因ではなく、単に応募件数が少ないことが原因とも考えられます。相談者さんの場合は、ネガティブ要素になってしまう事情があるので、最低でも平均の2倍、15社以上に応募するくらいの気概が必要です。

面接準備と応募書類

面接では、残業時間や労働環境など、どの程度の範囲であれば健康状態を維持して働けるのか、擦り合わせていく必要があるので、きちんと話せる準備をしておきましょう。

また、病気から完全に回復しているとのことなので、医師からの診断書のコピーを応募書類に添付するのも有効です。

場合によっては、アルバイトやクラウドソーシングなどで単発の仕事をして、実務面も問題ないこともアピールしていきましょう。

まだ20代とお若いのですから、2年間の離職期間があっても再就職に致命的とは言えません。まずは応募件数を増やして、面接で働き方を話し合える準備をしてください。

回答6:活動量を増やして、がむしゃらに転職活動に打ち込んで

うつ病が原因でブランクが空いてしまったからといって、再就職が難しいとは限りません。

確かに、うつ病になったことがプラスにはなりませんが、面接に進めない一番の原因は、応募社数が少ないからです。たった5社応募して書類選考が通らなかったからといって、その理由をうつ病のせいにしてしまってはいけません。

私が派遣会社で人材コーディネーターをしていたとき、うつ病が原因で退職したことのある人が登録に来ることもありました。その人たちの職歴を見ると、うつ病になって完治したあと、再就職している人はたくさんいました。

無事に再就職できた人たちに共通していたことは、不利な状況を冷静に受け止めて、がむしゃらに転職活動をしたことでした。

相談者さまは、うつ病で退職した会社に新卒で入社したとのことですが、学生時代に就職活動をしたとき、企業説明会は何社参加したでしょうか?また、企業説明会のあと、履歴書を提出した会社は何社あったでしょう。学生時代の就職活動を振り返ると、今の転職活動量は少ないと実感するはずです。

ということで、たった5社書類選考が通らなかったぐらいで落ち込んでる場合ではありません。「体調が回復していることをアピールしたい」という熱意があるのですから、途方に暮れる暇もないくらい、がむしゃらに転職活動に打ち込んでみてください。

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