35歳過ぎて中小企業から大企業へ転職して、出世は見込める?

今回は「35歳過ぎて中小企業から大企業へ転職して、出世は見込めるのか」という悩みにお答えします。

親族経営の中小企業に勤めています。自動車部品の試作品を製造しています。現在の仕事内容や人間関係には不満はないのですが、創設者、兼、社長が辞任をして、社長の弟が新しい社長になりました。

ですが、新社長は会社のことを理解しているようには見えなくて、会社の将来がすごく不安です。そんなときに、自動車部品の大手メーカーの求人を出しているのが目に入りました。

安定している会社ですし、ずっと中小企業で働いてきたので、一度は大きな会社でも働いてみたいのですが、転職しようか迷っています。迷っている理由としては、現在36歳である私が、今から中途採用で大企業に入社しても、出世は見込めないのような気がするからです。

それどころか、今後リーマンショックのような不景気に陥ったときに、リストラの対象にされるのではないかと心配してしまいます。それでも今の会社に居続けることが不安なら、安定している大企業への転職を目指してもよいものでしょうか?

[相談者:36歳♂/自動車部品の製造/機械加工職/入社6年目/年収400万円~500万円未満/既婚(子あり・共働き)]

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回答1:大企業でも出世は可能。今は内定を取ることに全力を尽くす

結論から言いますと、大企業で出世できるかや、リストラの対象になるかで悩むのは時期尚早です。なぜなら、まだ内定を得てないからです。現時点で入社後のことを考えるよりも、今は履歴書の書き方や面接の方法など、内定を取るためのことを考えるべきです。

私がキャリアアドバイザー時代にも、まだ応募すらしていないのに、すでに内定を得たかのような口ぶりで「○○という会社では××が心配なのですが、どうでしょう?」という相談を受けることがありました。

ですが、そのほとんどは細かい就業規則に関する話や、転勤や異動の可能性など「内定してから悩んでも遅くはないですよ」と答えれば済む内容ばかりでした。出世の心配もこれと同じです。

転職活動は、「同じ業界経験者だから」といった理由で簡単に内定が出るほど甘くはありません。「即戦力として活躍できるスキルがある」と認められるためには、転職理由や志望理由の充分な事前準備が必要です。準備不足で採用見送りとなっても、時すでに遅しなのです。

そこから無事に入社できたとしても、小さな会社から大企業への転職であれば、社内の風土や仕事の進め方などのルールに馴染むだけでも一苦労です。出世できるかどうかは、内定を取って、新しい会社に慣れるといったハードルをクリアした、かなり先の問題なのです。

なので、まずは目の前の最初のハードルである「内定をもらう」ことに全力を尽くすことをおすすめします。中小企業でも大企業でも、「この人にもっと仕事を任せたい」と評価されれば、出世の可能性は十分にあります。

回答2:中小企業から大企業への転職を踏みとどまった相談事例

社長が代わって不安に思う気持ちもわかりますが、転職することが一番よい選択なのかもう少し考えるべきです。なぜなら、今の会社だから経験できていることがたくさんあるかもしれないからです。

私が人材コーディネーターとして勤務していたときのことですが、地元中小企業の事務として働いている人が、大手企業の事務求人に応募してきたことがありました。

面談で応募理由をヒアリングしていると、「キャリアアップのために」とか、「スキルを活かせると思ったので」と、それらしい志望動機を話してはくれるのですが、会話の端々で「やっぱり大手のほうがいいですよね」と言うのです。

よくよく聞くと、「今は正社員だけれど、小さな会社だからこのまま働き続けられるのか不安」とのことでした。

そこで私は、「中小企業だから経験できることもあるんですよ」とお話しました。特にその人は、会社の事務全般に携わっていたので、まだ若いのに幅広い仕事を任されている印象でした。これは会社の規模が小さいからこそ経験できることです。会社規模が大きくなればなるほど、部署や担当業務は細分化されて狭くなります。

結局、その人は大企業への応募を辞退しました。数日間悩んだようですが、「今の仕事にやりがいは感じているので、もう少し頑張ってみます」と言っていました。

ということで、中小企業の不安要素だけに目を向けずに、プラスの面も考えてみてください。自分の力を十分に発揮できるかどうかは、会社規模では決まりません。よく考えた上で、能力を最大限に発揮できる会社を選択してくださいね。

回答3:出世を第一に考えるなら転職しないほうがいい

社長交代で、今後の会社の先行きに不安な中、大企業の求人を目にして心が揺れているようですね。

出世を第一に考えるなら、転職はおすすめしません。なぜなら、大企業と中小企業では働き方や一人当たりの仕事の裁量が違うからです。これまでのノウハウが通用するとは限らなくて、苦労する可能性が高いです。

私の知人にも「大企業だから」という理由だけで、中小企業から大企業へ転職して失敗した人がいます。

転職前の中小企業では「仕事ができる」と高評価で、30代前半で課長に昇進したこともあり、自信満々に転職したそうです。

ところが、いざ大企業に転職してみると、「これまでのやり方は全く通じないし、言われたことをただこなすという作業にうんざり」だそうです。また、年下の先輩や派閥などの職場の人間関係にも馴染めなくて、再び中小企業への転職を決めたそうです。

この話を聞いたときは、「せっかく大企業に転職できたのにもったいないなぁ」と思っていました。ですが、私もプログラマー時代に出張で大企業に1ヶ月間作業をしに行った際に、出張先の社員から同じような話を聞いて、「よくある話なんだな」と思い直しました。

というわけで、出世を第一に考えるなら、仕事のやり方もわかっていて要領も得ている、中小企業のまま働いて、転職しないことをおすすめします。

回答4:大企業から中小企業に転職した私のすすめ

現在お勤めの中小企業では経営者交代による会社の将来について、大企業に転職した場合は出世の見込みやリストラについて、いずれにも不安を感じていらっしゃるのですね。

大企業・中小企業のどちらで働くにしても、メリット・デメリットがあります。何をメリット・デメリットと感じるかも人それぞれです。そこで、ご自身が働く上で最も重視する条件を明確にすることをおすすめします。

私自身は逆のパターンで、大企業から中小企業への転職を経験しています。大企業としてのネームバリューや安定性はメリットでしたが、組織が大きいゆえ仕事の裁量があまりありませんでした。定期的なジョブローテーションなので、専門的なキャリア形成が難しいと感じて転職しました。

中小企業に転職したことで、制度の提案・企画・実行に携わることができたり、専門性に特化した経験が積めた点で大変満足しています。

今は、大企業でも赤字になったり、大量の早期退職者を募る時代です。必ずしも安定が約束されるとは言えません。

なので、「大きな会社で働いてみたい具体的な理由」、「出世することで得たいものは何か」、求めるワークスタイルを今一度考えてみてください。仕事の裁量なのか、金銭面なのかによって、今の中小企業にとどまるべきか、大企業の転職にチャレンジすべきかが見えてくるはずです。

回答5:中小企業から大企業に転職したい一番の目的を明確に

質問を拝見しましたが、転職の目的が定まっていないように感じます。私がキャリア相談を受ける中で、転職に失敗する人のパターンはほぼ決まっています。それは「転職の目的が明確になっていない人」です。

例えば、「今のアパレルの仕事は疲れるから、もっと楽そうな事務職に転職したいです。できれば大きな会社がいいです」と相談してきた人がいました。

この人に、事務職を紹介すると、「中小企業だから嫌」という理由で辞退され、定時で帰れそうな販売職の仕事を紹介すると「販売職は前職と変わらないから嫌」という理由で辞退・・・と、なかなか応募先が決まりませんでした。

探しに探して、希望だった「大企業の事務職」を紹介して転職に至ったのですが、「残業が多くて大変。思っていたのと違った」という理由で、半年もせずに辞めてしまいました。

この例は極端ですが、今回の質問内容も同じような危険性を感じます。出世の話だけで言えば、結果を残せば中小企業から大企業に転職しても十分に可能です。ですが、

  • 出世をしたいから、大企業に転職したいのか?
  • 今の会社が不安だから、大企業に転職したいのか?
  • 大企業で自分の力を試してみたいから転職したいのか?

自分が転職したい一番の理由が明確になっていないと、転職後に何らかの理由をつけて、「思っていたのと違った」と後悔する可能性が大きいです。

ということで、もう一度「なぜ、中小企業から大企業に転職したいのか」を問いかけてみてください。「大企業でこれが叶うなら満足できる!」というものを明確にしてから、転職活動に取り組むことをおすすめします。

3行まとめ:中小企業から大企業への転職の是非

  • 大企業でも出世は可能。転職の目的を明確にして、内定を取ることに全力を尽くす
  • 中小企業だから経験できることもある。出世第一になら転職は待った
  • 仕事の裁量が違うから、求めるワークスタイルをよく考える
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