不快な人間関係は避けたいあなたへ
今回は「女性ばかりの職場に男一人。いじめに遭っている」という悩みにお答えします。
高級ファッションブランドの会社に入社しました。面接時の話では、メンズブランド部門に配属されるはずだったのですが、入社後に「人手が足りない」という理由で、レディースブランド部門に配属されました。
当然ながら、私以外は女性だけの職場になっていて、男性の私は環境的にかなり居づらいです。その中で、2人の先輩女性社員に「男がいると女子トークもできない」「なんで男が入ってきたんだろう」「セクハラしてきたら人事に報告するから」と、ネチネチと嫌味を言われています。
「男性だから」という理由だけでいじめられてる状況がつらくて、人事にも相談しました。ですが、それが逆効果になって、余計にいじめられるようになってしまいました。なぜなら、男性は私だけなので、相談内容から誰が人事に相談したか簡単にバレてしまったからです。
私が先輩社員に向かって苦情を言ったところで、「女性蔑視だ」「モラハラだ」「男だからすぐ怒ってくる」と、上司(女性店長)に相談される可能性が高いので、言うにも言えません。
というのも、この先輩社員は事実でもないことを上司に吹き込んでいるので、私は上司からも悪者扱いされてしまっています。具体的には、
・百貨店内にいる別のブランドの女性を口説いていた(←口説いたこと以前に、そもそも別ブランドの女性に話をかけることは仕事以外にない)
・彼女がいなくてモテない(←彼女がいるいないという話自体をしたことがない)
・最初からレディースブランド希望で、女性の職場にいたかった(←最初からメンズブランド希望だった
こんな感じです。そのせいで、他の女性社員と距離を図るために、什器や重たい商品を運ぶ力仕事をメインにさせられています。販売員なのに、接客をやらせてもらえません。
人事以外に相談したくても女性ばかりの職場なので、相談相手がいません。1人で抱え込んでしまって、トイレにこもって泣くこともありました。
私が男性という理由だけで嫌味を言われて、事実でもない告げ口をする、女性ばかりの職場での先輩社員からのいじめを改善する方法を教えてください。
[相談者:25歳♂/アパレル/販売職(レディース販売)/入社1年目]
回答1:スルースキルを身につけて相手の攻撃をかわす
男性というだけで嫌味を言われてしまっている今の職場環境は、かなりつらいだろうと思います。「また何か言われるんじゃないか……」といつもビクビクしていませんか?この状況を改善するには、先輩たちの言動に敏感に反応しないことです。いじめる人は、そういう不安や弱気なところにつけこんで攻撃してくるからです。
私は女性ばかりの百貨店子会社の派遣会社で勤務していたことがあるのですが、いじめはよく耳にしました。女性だけの売り場でもいじめは起きるので、男性一人というのは格好のターゲットだったのだと思います。相談者さまに非があるのではなくて、ただ「いじめやすかった」というだけです。
当時、派遣していた販売員さんからも「社員さんに聞いても仕事をきちんと教えてくれない」だとか、「挨拶しても無視される」といったいじめに近い相談がありました。
そんなときは「ツラいとは思いますが、無視されても冷たくされても今まで通りに接して、いつものように仕事をこなしてみてください」とアドバイスしていました。そうすると、いつのまにか、いじめの対象ではなくなることが多かったです。いじめる側も反応がないと面白みがないのだと思います。
ということで、嫌味を言われても淡々とやり過ごすスルースキルを身につけて乗り切ってみてください。いちいち気にしなければ、心無い発言にも傷つかなくなりますよ。
回答2:女性ばかりの職場で一番役に立つのは「共感力」
元・職業訓練校職員の小池です。
念願かなわずに女性ばかりの職場に配属となったうえに、周りの社員からいじめを受けているなんて、とてもつらい状況ですね。この状況を改善する方法は2つあります。
1.共感力を身につける
女性ばかりの職場で一番役に立つのは「共感力です。女性は共感することで安心感と仲間意識を得ることが多いのです。
私が男性が多い職場で働いていたときは、ちゃんと話しているつもりなのに「伝わらない」「会話が広がらない」と思うことがたくさんありました。
でも、男性社員でもコミュニケーションが取りやすいと感じた人は、「そうだよね」とか「わかる」などの共感の言葉をよく使う人でした。共感の言葉を聞くと、安心感があって、話しやすくなります。
なので、最初は共感の言葉だけでも会話の中に入れてみてください。コミュニケーションが取りやすくなって会話が弾むと、仲間意識が芽生えてきます。会話をしていくうちに、どのタイミングで共感すると会話が弾むのかがわかってくるので、共感力を身に着けていくことができます。
2.男性だからできることは率先して取り組む
そして、男性だからこそ、女性より得意なことをアピールして実践するのもおすすめです。現在、力仕事をメインに「させられている」とのことですが、自分から率先して力仕事や高いところの作業などをしていると、「やっぱり男手は必要だ」と思われるきっかけになります。
頼りにされ始めたら、男性目線からの売り場作りの意見(たとえば、女性へのプレゼント購入時の気持ち)などを少しずつ発信していくと、男性だからこその意見も通りやすくなって、接客もできるきっかけになります。
もし、この2つを続けても周りの態度が変わらなければ、早めに転職を考えてみてください。このままいじめの対象にされ続けていては、心身に悪影響だと思います。
というわけで、会話で共感力を身に着けながら仲間意識を高めて、男性だからこそ得意なことを率先してやって、頼りにされることを目指してみてください。
回答3: 証拠を用意して、上司と人事の双方に相談
大変つらい状況ですね。相談したことが逆効果になってしまった経験から、動くのが怖くなっているかもしませんが、今の状況にそのままいるのが一番よくありません。この場合、事実を証拠として残して、上司と人事の両方に相談することをおすすめします。
私は、女性が多い職場の人事をしていたことがあります。やはり、男性スタッフから「女性スタッフから陰口を言われています」「なんでも『セクハラ』と言われるんです」という相談を受けることがありました。
相談があった際は、必ずいじめられてる側と、いじめている側の両者にヒアリングをします。このとき、いじめられている側からの報告が口頭だけだと、いじめている側はいくらでも言い訳ができてしまいます。ですが、嫌がらせを受けている証拠があると、人事は証拠がある側の話をより信じて対処できます。
特に、女性の陰口は根も葉もないことがほとんどですので、事実を突きつけられれば反論できなくなります。
実際に、私がいじめ相談を対処したときも、嫌がらせのメールが証拠として残っていたため、何も反論できずに、最終的にいじめていた女性スタッフを異動させました。メールなどの証拠が残らないなら、嫌がらせを受けている際に録音するのもよいです。
そして、相談するときには、必ず上司と人事の両方に相談してください。なぜなら、女性ばかりの職場の場合、今度は上司自身がいじめのターゲットになるのを恐れて、何も動いてくれない場合があるからです。ですが、人事からいじめ対処を指示されれば動かざるを得なくなります。
このように、いじめの証拠をしっかりと残してから、人事と上司に相談してみてください。事実が確認できれば、きっと解決に動いてくれるはずです。
回答4:「男性も悪くないかも」と思われるように、先輩女性を助ける
女性ばかりの職場に男性がひとりの状況は、不思議と肩身が狭い思いをします。まして、お客さんも女性となると、なおさらです。
今回のケースは、「男性」という異分子を「いじめ」という形で追い出して、元の女性だけの職場にしたいのでしょう。「音をあげて辞めればいいのに」と精神的に追い込んでいるのです。「トイレで泣いて……」となると、その成果は出ているようですが、自分に非のない職場いじめに負けてはいけません。
会社は仕事をする場です。一生懸命に取り組む姿を見て、悪く言う人はいません。必ず味方が現れます。私ならそう信じて、いい仕事を続ける努力をします。
それに、接客だけが仕事ではありませんよ。裏方の力仕事も立派な仕事です。女性ばかりであれば、それこそ男の出番だと思います。私なら、先輩女性の嫌がる仕事や苦手な仕事に率先して取り組みます。その姿が、女性ばかりの職場の中で、男性の存在感を高めることになるからです。
なので、男性ひとりだからといって、臆することはないのです。厳しい職場環境に耐えて仕事を続けることも、いい経験を積むチャンスと考えて、一生懸命仕事に取り組んでみてください。その結果、「男性も悪くないかも?」と思ってもらえれば、先輩たちの態度は変わるはずです。
回答5:他人を変えることは不可能。まともな職場に転職を
結論から言うと、すぐに辞めることをおすすめします。私は最初に入社した会社で人事課に配属されましたが、そのときの上司の言葉が印象に残っています。
人事の仕事は社員を守ることだ。現場で『困ったことがある』と相談されたら、人事は最後まで味方であるべきだ
今でも、人事の仕事はこうあるべきだと思っています。そんな私から見たら、たとえ計らずでも、人事に相談したことで逆効果を招いてしまって、唯一の解決策であろう「メンズブランドへの異動」という対処ができないような人事は、はっきりいって仕事をしていませんね。
人事のプロでなくても、女性ばかりの職場での男性からの相談には、一層気を使うべきことは、わかるはずです。
また、現場の女性社員も人としてのモラルに欠けています。女性が苦手な力仕事だけさせて感謝の言葉もないのは、男女問わず、一緒に働きたい環境だとは思えません。
仮に退職交渉時に、メンズブランドへの異動を打診されたとしても、断るほうが良いでしょう。本来であれば、もっと早くに異動の打診はあるべきでしたし、長く働き続けると、また異動などでイジメていた女性社員と働くことになるかもしれないからです。
他人を変えることは不可能です。今の環境にこだわらず、もっと良い職場を見つけることをおすすめします。
3行まとめ:女性ばかりの職場に男一人で、いじめに遭ったら?
- 不安や弱気な態度につけこまれないように、スルーしてやり過ごす
- 女性に対する「共感力」を身に付けて、安心感と仲間意識を育む
- いじめの証拠を用意して、上司と人事の両方に相談する
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こんな相談にまで男性だから出来ることとして、力仕事や高いところの作業などと男性差別的な回答があることに驚きます。
女性は女性差別には敏感ですが、男性差別には無頓着すぎます。
男性しか持てないレベルのものなんて一般的な業務ではありませんし、なぜ女性の側から性別関係なく同じ業務を担うという意識を持てないんでしょうか?
女性だからってお茶を入れろと言われていた昭和の時代と同じことをさせる気ですか?
そうですね
> 力仕事や高いところの作業などと男性差別的な回答が~
当たり前の事です。
むしろ、体力差があるので男性が率先すべきです。
> 女性は女性差別には敏感ですが、男性差別には無頓着すぎます。
現実はどうあれ受け容れてゆくほかありません。
無理ならばその職場での勤務をあきらめる事です。
女性は集団で行ってくるのでタチが悪いです