コールセンターのクレーム対応オペレーターから操作案内オペレーターへの転職体験談「時給も通勤も仕事内容も、すべて私の理想」

今回は「ストレスで手術が必要な病気になった」という理由で、退職&治療後にコールセンターのオペレーター(操作案内)へ転職して、理想の仕事に就くことに成功した逢坂さん♀のインタビューをお届けします。

転職成功者インタビューVo.5:逢坂さん(1987年生まれ♀)

住まい:北海道
最終学歴ランク:高卒
インタビュー当時の家族構成:本人(31歳)、父(66歳)、母(63歳)、姉(40歳)、兄(38歳)
転職前:手取り月収18万円、年収170万円
転職後:手取り月収19万円、年収190万円
転職前:コールセンターのオペレーター
転職後:コールセンターのオペレーター

「問い合わせ内容は、ほぼクレームだった」

――現在はどんな仕事をしていますか?
北海道札幌市にあるコールセンターで、オペレーターをしています。カスタマー部署に所属していて、弊社と契約しているお客様専用の窓口で、主に不具合や操作方法のお問い合わせに対応しています。

――前職はどんな仕事をしていたのですか?
前職もコールセンターのオペレーターです。部署もほぼ同じですが、問い合わせ内容がひどくて、ほぼクレームでした。あまりにもひどい場合は、上司の権限でこちらから電話を切ることもありました。

――同じコールセンターで同じような部署でも、話の内容が違ったのですね。なぜ、その会社、その仕事を選んだのですか?
前職は外資系の会社で、「外資系」という単語だけに魅力を感じて飛び込みました。

――なるほど。実際に働いてみて、前職の仕事のやりがいはどうでしたか?
お問い合わせ対応後に、お客様に必ずアンケートメールが届くような仕組みになっていて、もちろん悪い評価もつけられましたが、良い評価をいただくこともありました。良い評価をもらえるとうれしかったので、その点ではかなりやりがいがありましたね。

「毎日の『警備員チェック』と『身体チェック』もストレスに」

――転職しようと思ったのは、やはりクレーム対応がつらくなったからですか?
それもありますが、上司から「電話に出続けてください」と言われて、数をさばかなければいけないことに、かなりのストレスとプレッシャーを感じていました。また、パソコンの操作に慣れていないのに、いきなり受電本番になったりもして。それと、一つでもデータの入力ミスがあると、かなり叱られました。

さらに、それだけではなくて、セキュリティの関係上、毎日持ち物検査の「警備員チェック」と「身体チェック」があって、これもストレスでした。財布とペットボトル以外は持ちこみ禁止で、服にポケットがついていたら、何も入っていないことをジャンプさせられて確かめられる、といった具合です。

「警備員チェック」「身体チェック」は毎日、満点が出るまで受けます。私に時間がかかったときは、「一人遅い人がいるから進めない」と言われたこともあって、プレッシャーを感じていました。

――コールセンターのセキュリティって結構厳しいんですね……。
前職の会社は厳しかったですね。それで、これらのストレスが重なって、病気になってしまったんです。医師の説明では「胆石炎」とのことで、「胆のうをできるだけ早めに摘出したほうが良い」と言われました。

病気を会社に伝えると、「このまま仕事を休むなら、クビも致しかねない」と言われました。私は、これから病気の手術をして復帰を考える社員に、「クビにする」と言うとは人道を外れていると感じました。

なので、こちらから、「転職しますので、もう縁を切らせていただきます。今までありがとうございました」と言って辞職しました。

「きょうだいに支えられて、まずは病気の治療に専念」

――病気になってしまった上に、会社にも冷たい対応をされたらつらいですね。転職に関して、家族は何と言っていましたか?
一緒に暮らす姉は「仕方ない。またイチから頑張って仕事決めよう。だから、今は手術に専念しよう」と言ってくれました。私は本当にショックで落ち込んでいましたが、姉が支えになってくれました。

地元で暮らす両親に話すと「仕事がなくなって大丈夫?どうやってお金やりくりするの」とお金の心配ばかりされてしまいましたね。正直、それは悲しくて涙がでました。

それから、離れて暮らす兄は「頑張れ。つらいかもしれないし、俺もそばにいてやれないけど、なにかあったらすぐ言えよ。仕事はあとで考えればいいから、今は考えるな」と言ってくれました。私は、きょうだいの温かい言葉に支えられて、まずは病気の治療に専念することにしました。

――支えなるお姉さんとお兄さんがいて良かったですね。病気の治療のあと、転職活動するにあたって重視した条件は何ですか?
経験のあるコールセンターの仕事で、病後ゆっくり仕事ができるところを探すことにしました。ただ、生活もあるので、時給は1,100円以上を希望していました。そして、勤務先の場所がわかりやすくて、通いやすいといいなと思っていました。

「あらゆる方法で探すなかで、『はたらこねっと』で縁があった」

――転職先はどうやって探しましたか?
電話、ネット、LINEなども含めて、自分が思いつく、ありとあらゆる方法で職探しをしました。具体的には、求人サイトや求人情報誌だと、「フロムエー」「はたらこねっと」「Indeed」「アルバイト北海道」「an」「しゅふきた」です。

また、契約していた派遣会社の「オープンループパートナーズ」と「P&P Invex(ピーアンドピーインベックス)」にも連絡して、仕事を探していました。

――本当に、たくさんのサービスや情報源から探したのですね。
はい。正直、「どこがどこだっけ」とわからなくなるくらい、探しまくりました。でも、私が求めていた求人は割に合わなくて、なかなか決まらず、焦る日々が術後の私に容赦なく責めてきて、かなりきつかったです。そんななか、「はたらこねっと」の求人で縁があったのが今の会社でした。

――焦っていたときに、やっと見つかったのはうれしいですね。今の会社を選んだ理由はなんですか?
条件がバッチリでした。時給が、私が検討していた1,100円以上を大きく上回る1,300円とかなり良くて、勤務日数も週4から週5と、ちょうどよかったです。なおかつ、勤務先も私が知っている場所で地下鉄一本で、自宅から地下鉄までの道のりが終われば、あとは地下で会社と繋がっているので雪道も問題なしでした。

なので、求人を見つけたとき、「これは!」と思って速攻でネットから応募しました。すると、すぐさま面接が決定しました。面接場所はなんと自宅で、LINE電話での面接でした。今の時代はすごいですね(笑)

そして、数日後に内定をもらって、私の要望を叶えてくれる会社だったので、「入社するしかないな」と感じて決めました。

――コールセンターの仕事柄もあるのかなと思いますが、LINE電話で面接とは、現代的ですね。前の職場の人たちに転職を打ち明けたときは、どんな反応でしたか?
前職の同期とはLINEをしていましたが、かなりの塩対応でしたね……。私が病気で入院していることを疑われて、本当に不愉快でした。なので、退職を決めてから同期はすべてブロックしてしまいました。上司もテキトーな感じで私の辞職を受け入れました。

「時給も通勤も仕事内容も、すべて私の理想」

――それは残念でしたね……。今の会社は入社してみてどうでしたか?
本当に素晴らしいです。時給と通勤はもちろん、仕事内容もすべて私の理想です。前職でストレスの元だった「警備員チェック」や「身体チェック」がなくて、メモ帳、カレンダー、付箋以外の持ち込みはOKと、厳しくありません。

また、前職はとにかく「お客様をさばけ」と言われるので通話時間が厳しかったですが、今はそれがないのも気が楽です。

今は高齢のお客様からのお問い合わせ対応で、イチから説明して誘導しています。前職の会社とは違って、アンケートメールはすべてに送られないですが、名前を復唱して褒めていただけます。

そのうえ、仕事は私の好きなカスタマー系の窓口です。お客様に、「ここはどうですか?」「ここをクリックしてください」と言って、問題解決に導くことができます。お客様に喜んでいただけますし、私も毎日うれしくて、ずっと今の会社に勤めたい思いです。

――理想の職場で毎日喜びを感じられるなんて、最高ですね。最後に、同じように仕事内容や職場のルールでストレスやプレッシャーを感じて転職しようか迷っている人に、メッセージをお願いします。
私のように、仕事内容や職場のルールにストレスを感じて追い込まれているのなら、逃げてください。ストレスを受け続けると、本当に病気になります。頑張ることも大事ですが、転職することは何も悪いことではありません。

――貴重な体験談をありがとうございました!
(了)

編集後記:「コールセンターのオペレーター=クレーム対応」ではない

今回のインタビューでわかったことは、「同じコールセンターのオペレーターでも、やりがいやストレス度合いが全く違ってくる」ということです。

私の中で、「コールセンターのオペレーター=クレーム対応」みたいなイメージがあったのですが、コールセンターは、もともと「機械類の操作に従事する人」という意味です。今回の逢坂さんのような「操作案内」のオペレーターに転職すれば、クレームどころか「教えてくれてありがとう」となるわけですね。

コールセンターのクレーム対応が苦痛に感じている人は、操作案内系のコールセンターに転職してみると良さそうです。

あなたのご意見をお聞かせください。

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