転職して給料が下がる人とアップする人の決定的な違い

「転職したら給料は下がってしまうものなの?」「転職で給料アップできるって本当?」と疑問に思っていませんか?

転職して給料が下がるのかアップするのか気になっている様子

株式会社東洋経済新報社が運営する「東洋経済オンライン」に、次のような記事が掲載されていました。


転職で給料を上げる人と下げる人の決定的な差

転職で年収をアップさせるには、業界か職種のどちらかを、年収の高いほうに『ずらす』といい

専門性を極めたい、スキルを積み重ねたい、選択肢を増やしたい……。いずれのエピソードを見ても、給料アップだけが目的ではなく、キャリアップを図りたいという共通点が垣間見える。

給料アップの成功者は、自分が会社でどう貢献できるか、新しい仕事をキャリアにどう繋げていくかというビジョンが明確に描けている

(引用:転職で給料を上げる人と下げる人の決定的な差 | 東洋経済オンライン (2019/10/04閲覧) )


結論を言うと、転職で給料アップは可能です。ポイントは、転職先の選び方と転職後の取り組み姿勢にあります。

そこで、このページでは、

  1. 元・人材コーディネーター
  2. 人事労務&キャリアカウンセラー
  3. 元・職業訓練校職員
  4. 人事&キャリアコンサルタント

といった転職や給与計算のプロ4名が、転職後の給料アップダウン問題について、次のような内容で見解を述べていきます。

この見解をすべて読めば、転職後に給料ダウンすることなく、逆に給料をアップすることができるはずです。

それでは、転職と給料のプロ4人の見解をじっくりとお読みください。

見解1:転職後に仕事に全力で取り組めば、1年後に給料アップできる

回答者澤井(元・人材コーディネーター)
転職回数:4回


転職して給料が上がった人たちに共通していることは、給料アップだけが目的ではなくて、キャリアップを図りたいという気持ちがある

という部分にとても共感しました。そこからさらに思うことは、キャリアップをしたいのであれば、くだらないと思う仕事も含めて、目の前にある新たな仕事に全力で取り組むことだと思います。

なぜなら、私の転職体験がまさにそうだったからです。私は、生保営業から人材コーディネーターに転職したのですが、そのとき給料は少し下がりました

その後、もっと大きな規模の会社でキャリアを積みたいと思って転職しました。転職時点では前職の給料とほぼ変わらなかったのですが、転職してからわずか1年後、給料は前職の1.5倍になりました

給料が上がった要因は、営業1名、コーディネーター1名の環境でがむしゃらに頑張ったことが評価されたのではないかと思っています。

ほとんど実績のない支社だったので、最初は「ここから売上目標を達成するぐらい新規営業をかけるなんてできるのだろうか・・・」と不安しかありませんでした。

そこで、次のような業務を定型化してみることにしました。

  • どの職種にターゲットを絞って営業をかけるか
  • 求人広告をどう出すか
  • 登録に来た派遣スタッフの情報をどう共有していくか
  • 派遣登録はどうやるとスムーズか

他支社の人たちに相談しながら、ときには失敗もしつつ、ほぼすべての業務を手探りで定型化することに成功しました。その結果、売上目標も達成できるようになって、2年目からの給料アップにつながったのだと思っています。

ということで、転職して給料アップを狙うのなら、キャリアアップにこだわることはもちろん、「転職してから仕事に全力で取り組むこと」も大切です。小さなことでも課題(仕事)をクリアした経験は自信にも給料アップにも繋がります。

見解2:自分の持ち味を活かせる職場なら、転職で給料アップができる

回答者中川(人事労務&キャリアカウンセラー
転職回数:1回


私もこの「転職で給料を上げる人と下げる人の決定的な差」の記事と同じ意見です。年収アップを目的に転職をする場合は、今の業種・職種の持っている強みを活かせる職場が良いと思います。

今回の記事では、「年収の高いほうにずらす」というやり方をすすめています。ずらす先が「自分の持ち味」を活かせる業種・職種であれば、転職して年収を上げることは可能です。

「自分の持ち味」とは、今の業種・職種で得た実績や経験だけではなくて、長年している趣味や好きなことへの知識や経験のことです。

例えば、趣味や副業でブログやホームページ作成をしていれば、それが自分の持ち味となって、転職の際に有利に働くことがあります。注意点としては、面接では持ち味だけを語らないで、「その持ち味で何ができるか」まで話すことです。

以前、弊社の中途採用面接に、業界未経験、職種未経験の30代の男性が来ました。この人は未経験にもかかわらず、うちの業界の商品知識が深くて驚きました。

実際に、商品を使った経験も豊富で、「この知識や経験を具体的にこう活かしたい」という話までしていました。

私は役員と相談して、この人を即採用としました。知識・経験があるという話だけではなくて、「その知識や経験をどう活かせるか」まで具体的に示してくれたことが、採用の決め手となりました。

この人には、採用時点から前職よりアップした給料を提示して、今では私たちの会社の大事な戦力として活躍しています。

このように、自分の持ち味を活かして転職すれば、給料アップは見込めます。面接で大事なのは、経験・知識をただ話すだけでなくて、「それで会社に何ができるのか」までを正確に伝えることです。

見解3:年収アップには、キャリアアップ志向が大切

回答者小池(元・職業訓練校職員)
転職回数:2回


今回の「転職で給料を上げる人と下げる人の決定的な差」では、「キャリアアップ志向が給料アップには重要」と書かれています。私も「キャリアアップ志向」があるかどうかが、給料がアップするかダウンするかの分岐点だと思います。

というのも、「今より楽に稼ぎたい」と言って転職した人で、年収アップに成功した人を私は一人も知らないからです。一方で、努力してスキルを磨いていた友人知人は、何人も年収アップに成功しています。

その中でも印象的なのは、何社も営業として転職してもうまくいかなったのに、SEに転身してキャリアアップと年収アップに成功した知人の話です。以前、営業ノルマの記事でも紹介しました。

この知人は、営業がうまくいかなくて、良い評価を得られていませんでした。ですが、「もっと活躍したい!」という向上心を強く持っていました。

営業の勉強を続けながら、社内転職で「営業」→「SE」にズラしたところ、高評価を得られるようになって、年収アップを達成しました。年収アップの秘訣を聞いてみると、

営業としては鳴かず飛ばずだったけど、しっかり自己分析をしてみたら、営業の経験はSEの武器になると思った。だから、営業の勉強とSEの勉強を重ねて、社内転職でSEに変えてみたら、評価も上がった

と言っていました。

このように、やみくもに給料が高い業界や職種を目指すのではなくて、「自分の経験をどのように活かしてキャリアアップできるか」を考えて転職すると、年収アップに繋がります。

見解4:転職で給料アップするポイントは「ずらす×つなげる」

回答者大山(人事&キャリアコンサルタント)
転職回数:4回


私はこれまで4回転職を経験しました。転職はお金だけを求めるものではありませんが、いずれの転職でも給料アップを実現してきました。

給料を上げる方法は、「転職で給料を上げる人と下げる人の決定的な差」の記事と基本的に同じ考えです。次の2点を意識すれば、転職で給料が大きく下がることはないと思っています。

1.ずらす(これまでの経験やスキル・知識を転職先で活かす)

私は人材紹介会社の営業から人事に転職しました。未経験の職種であっても、「それまでの経験が全く役に立たない」なんてことはありません。

  • 求職者と企業、双方のニーズをマッチングさせてきたこと
  • 面談の経験が豊富であること

これらの営業での経験が、人事の業務(採用など)にどのように役立つかを打ち出したところ、採用されました。前職の経験を活かせることをアピールしたことで、未経験職種への転職でも給料が下がることはありませんでした。

2.つなげる(企業と自分がWin-Winになることをアピールする)

前職(IT企業の人事)→現職(専門商社の人事)の転職の際、会社側は「将来的に人事業務を幅広く担える人材が欲しい」といったニーズがありました。

私も「これまでの人事経験を活かしつつ、人事領域の業務経験をもっと広げたい」との希望がありました。

そこで、お互いのニーズがマッチしていること伝えました。会社としても、長期的な視点で見て私が入社することに価値を見出せたのだと思います。大きな額ではないですが、前職よりも給料はアップしました。

今は、売手市場ということもあって、転職で給料アップを実現しやすい状況です。なので、上記の「ずらす」「つなげる」という視点を持って転職に臨めば、大きく給料ダウンすることなく、給料アップも十分に可能だと思います。


以上「転職して給料が下がる人とアップする人の決定的な違い」の見解でした。

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